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#020「MVP選出の決め手は勝利へ貢献する打撃と“人間性”」(1995)

人間性を含めた評価でMVPとなったボーン。1995年のアメリカンリーグMVPに選出されたのはモー・ボーンだった。レッドソックスの主砲としてチームを地区優勝に導いた功績は称えられるものである。ロジャー・クレメンスホゼ・カンセコと怪我人が相次いだ前半戦、24HR、60打点とチームを引っ張った。シーズン通して残した打率.300、39HR、126打点という数字はMVPに相応しいといえる。

MVPは全米野球記者協会の投票によって決まるもので、絶対評価ではなく相対評価とならざるを得ない。どれだけ高い数字を残しても、それ以上の数字を残した選手がいれば、そちらがMVPになるのである。この年に関して言えば、ボーン以上の数字を残した選手はいた。それはホワイトソックス主砲のアルバート・ベルである。打率.317、50HR、126打点に加え、50本の2塁打を放つなど圧巻の数字を残したのだが、MVPの栄冠はボーンの元に輝いた。

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#019「老舗2球団がニューヨークから西海岸へ移転!」(1958)

西海岸移転を決意したウォルター・オマリー。かつてニューヨークには3球団が本拠地として構えていた。ヤンキース、ジャイアンツ、ドジャースの3球団である。古くからの名門と言えば創立から強さを誇っていたジャイアンツと下町ブルックリンに愛されたドジャースの2球団が老舗であり、ベーブ・ルース加入後に人気と実力を兼ね備え始めた新興のヤンキースという構図である。

1940年代から1950年代にかけて、ヤンキースはジョー・ディマジオミッキー・マントルヨギ・ベラホワイティ・フォードらの台頭により黄金時代を迎えるチームとなり、ジャイアンツにはカール・ハッベルメル・オットウイリー・メイズらがおり、ドジャースにはデューク・スナイダーを始めとして、ジャッキー・ロビンソンロイ・キャンパネラらがおり、この時代のニューヨークはまさに輝いていたのである。しかし、その時代は球団が移転するというシナリオで終わりを迎えることになった。

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#018「ルール変更!指名打者制度導入へ」(1973)

指名打者制度を発案したフィンリー。一昔前には考えられなかったことが現代では当たり前ということは多々あるが、指名打者制度というのもその一つに挙げられるだろう。投手の代わりに打撃専門の野手を用意するという制度は、アメリカンリーグで試験的に導入されたのは1973年のことで、正式に導入が決まったのは1976年シーズンからである。現在のメジャーリーグではもちろん世界的にも導入が進んでいることを考えると、賛否両論はあるが画期的な制度であると言える。

この指名打者制度を最初に提案したのはアスレティックスの名物オーナーとして知られるチャールズ・フィンリーである。数多くの奇抜なアイデアを投げかけ、メジャーリーグに波紋を投げかけたのだが、指名打者制度の提案はその一つである。その他には試合短縮のために四球から「三球」にする提案や、見やすくするためにオレンジ色のボールを使用する提案などがある。その他、アスレティックスのユニフォームに当時としては珍しく黄色を入れたり、選手に口ひげを伸ばさせたりとその動向には常に注目が集まった。

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#017「フリーエージェント制度成立に向けて~フラッド編~」(1969)

フィリーズへの移籍を拒んだカート・フラッド。1969年シーズン後、カージナルスはカート・フラッドに対してフィリーズへの交換トレードが成立したと通告。4対4の複数メンバーによる交換トレードであった。しかし、この通告に対し、フラッド自身はまるで商品のように取り扱われ、人間として扱われていないことに反発。これが「カート・フラッド事件」と呼ばれ、選手がフリーエージェント制度を手にするひとつのきっかけになったのである。

フラッドはカージナルスでキャリアの大半を過ごした。1958年からカージナルスの外野の一角を手にしたフラッドは、その快足でチームの勝利に大きく貢献したのである。1960年代のカージナルスは3度のリーグ優勝、2度の世界一と常勝軍団であったが、その中でフラッドは打率3割を6度も記録するなどチームに欠かせない選手だった。センターの守備に関してはウイリー・メイズよりも上という声もあったのである。移籍を通告された段階のフラッドはまだ31歳と若かった。

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#016「マイアミに咲いた世界一の華!創立5年目の快挙」(1997.10.26)

球団創立5年目で世界一となったマーリンズ。1997年のワールドシリーズは、ワイルドカードからのリーグ優勝を果たしたマーリンズに注目が集まった。1993年に新球団として誕生したマーリンズは、まだ創立5年目の若いチームだった。創立後から徐々に戦力を整え始め、1996年開幕前にはアル・ライターケビン・ブラウン、デボン・ホワイトを獲得。1997年開幕前にはモイゼス・アルー、ボビー・ボニーヤ、アレックス・フェルナンデスを獲得したいわゆる寄せ集め集団であり、その力が1997年シーズンに結集したのである。

シーズンは地区首位ブレーブスに9ゲーム差を付けられての2位に終わったが、92勝を挙げてワイルドカードとなりポストシーズン出場権を手にした。ディビジョンシリーズではジャイアンツに3連勝、リーグチャンピオンシップシリーズではブレーブス相手に4勝2敗で勝利し、フロリダ州でワールドシリーズが初めて開催されることが決まったのである。シーズン途中に突如現れたキューバからの亡命者リバン・ヘルナンデスの存在も非常に大きかった。

インディアンズとの対戦となったワールドシリーズだが、気温の高いフロリダと氷点下近いクリーブランドという両拠点で戦うため、気温差が激しいシリーズとなったのである。ヘルナンデスは第1戦と第5戦に先発し、いずれもオーレル・ハーシハイザーとの投げ合って勝利を収めた。両チームの打線が当たっていたこともあり打撃戦が多く、勝負は第7戦にもつれた。インディアンズに先制を許すも、最終回の土壇場に追いつき延長戦へ。11回裏に2アウト満塁のチャンスを掴んだマーリンズは、チーム最年少のエドガー・レンテリアがセンター前にサヨナラ打を放ち、世界一の座を手にしたのである。

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#015「ワールドシリーズ最終戦での史上初のサヨナラ弾」(1960.10.13)

劣勢を振り払ったマゼロスキーのサヨナラ弾。1960年のワールドシリーズは、黄金時代を迎えていたヤンキースと、35年ぶりのリーグ優勝を果たしたパイレーツの対戦となった。ヤンキース有利が叫ばれる中、劣勢とされたパイレーツが奮闘。第7戦までもつれ込むと、9対9で迎えた最終回にビル・マゼロスキーが価値あるサヨナラHRを放ち、パイレーツが世界一の座を勝ち取ったのである。

パイレーツは投にバーロン・ロー、打にロベルト・クレメンテを抱えており、マゼロスキーは守備の人である印象が強かった。対するヤンキースはミッキー・マントルロジャー・マリスヨギ・ベラを抱える打撃のチームであり、投手の軸にはホワイティ・フォードがいたのである。ヤンキースの打棒がパイレーツを打ち負かすだろうというのが大方の予想であった。

第1戦はローの好投で接戦を制したパイレーツだが、第2戦からは3対16、0対10と2戦連続で大敗を喫した。第4戦と第5戦は再び接戦となるが連勝し、先に王手をかけたのはパイレーツだったのである。しかし、第6戦は再びヤンキース打線が大当たりし、0対12で敗れてしまい、パイレーツにとっては苦しい状況となった。

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#014「ワールドシリーズ史上初となる完全試合」(1956.10.8)

ワールドシリーズで完全試合を達成したラーセン。1956年のワールドシリーズ第5戦、ヤンキースの先発としてマウンドに上がったドン・ラーセンは序盤からアウトを着実に重ねていった。気付くと1人もランナーを出さない投球を続けており、周囲の期待は高まっていった。味方の援護はミッキー・マントルのソロHRなどわずか2点しかなかったが、ラーセンの投球は冴え渡り、結果として97球で完全試合を達成したのである。

相手のドジャース打線にはデューク・スナイダージャック・ロビンソン、ギル・ホッジス、ロイ・キャンパネラらが名を連ねていたが、それらの強打者を相手に達成した価値ある大記録である。2回表のロビンソンの打球はサード強襲となり、サードを守るアンディ・ケリーがはじくもショートのギル・マクドナルドがカバーしてファーストでアウト。5回表のホッジスの当たりは左中間に飛んだが、マントルが好捕すれば、続くサンディ・アモロスのあわやHRという打球も切れてファウルとなるなど、幸運にも恵まれている。

記録は継続し、9回2アウトに迫った。最後の打者は代打として登場したデール・ミッチェル。2ストライクと追い込んだ5球目は外角へのストレート。きわどい判定だったが、球審はストライクを宣告し、完全試合の大記録は達成されたのである。この判定にはミッチェルの抗議もあったが覆らず、試合は決した。

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#013「前年最下位チーム同士の白熱ワールドシリーズ」(1991.10.27)

ワールドシリーズ第7戦で延長10回完封のモリス。前年最下位チーム同士の対戦となった1991年のワールドシリーズ。第7戦までもつれる熱戦となったが、延長戦が3試合、サヨナラ勝ちが4試合という白熱したシリーズとなった。特に3勝3敗で迎えた第7戦、ツインズ先発の36歳ジャック・モリスが見せた延長10回を無失点に抑える完封劇は、シリーズを締めくくるに相応しい圧巻の投球といえる。

シーズン開幕前のツインズは決して前評判は高くなかったが、投手陣はFA加入したモリスの他、若いスコット・エリクソン、ケビン・タパニが台頭し、リック・アギレラも40セーブを挙げる活躍を見せれば、打撃陣もカービー・パケットケント・ハーベックといった生え抜き選手に加え、チリ・デービス、シェーン・マックらの安定した活躍を見せ、西地区を制覇。リーグチャンピオンシップシリーズでもブルージェイズを4勝1敗で退け、前年最下位からのワールドシリーズ進出を果たした。

一方のブレーブスは、前半が終わった段階で地区首位ドジャースと9.5ゲーム差と話されていたが、後半戦に入るとトム・グラビン、スティーブ・エイバリー、ジョン・スモルツという若い投手三本柱が確立されて快進撃を始めた。打撃陣も前年新人王のデビッド・ジャスティス、ロン・ガント、テリー・ペンドルトン、オーティス・ニクソンらの歯車がかみ合い、8月末には首位戦線に浮上。激しい争いを制して、西地区優勝を果たすと、リーグチャンピオンシップシリーズ(対パイレーツ)でも、第6戦でエイバリーが8回無失点、第7戦でスモルツが完封勝利という終盤の逆転劇で、こちらも前年最下位からのワールドシリーズ進出を果たしたのである。

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