- 2008-10-30 (木) 0:07
- MLB Playback
1997年のワールドシリーズは、ワイルドカードからのリーグ優勝を果たしたマーリンズに注目が集まった。1993年に新球団として誕生したマーリンズは、まだ創立5年目の若いチームだった。創立後から徐々に戦力を整え始め、1996年開幕前にはアル・ライター、ケビン・ブラウン、デボン・ホワイトを獲得。1997年開幕前にはモイゼス・アルー、ボビー・ボニーヤ、アレックス・フェルナンデスを獲得したいわゆる寄せ集め集団であり、その力が1997年シーズンに結集したのである。
シーズンは地区首位ブレーブスに9ゲーム差を付けられての2位に終わったが、92勝を挙げてワイルドカードとなりポストシーズン出場権を手にした。ディビジョンシリーズではジャイアンツに3連勝、リーグチャンピオンシップシリーズではブレーブス相手に4勝2敗で勝利し、フロリダ州でワールドシリーズが初めて開催されることが決まったのである。シーズン途中に突如現れたキューバからの亡命者リバン・ヘルナンデスの存在も非常に大きかった。
インディアンズとの対戦となったワールドシリーズだが、気温の高いフロリダと氷点下近いクリーブランドという両拠点で戦うため、気温差が激しいシリーズとなったのである。ヘルナンデスは第1戦と第5戦に先発し、いずれもオーレル・ハーシハイザーとの投げ合って勝利を収めた。両チームの打線が当たっていたこともあり打撃戦が多く、勝負は第7戦にもつれた。インディアンズに先制を許すも、最終回の土壇場に追いつき延長戦へ。11回裏に2アウト満塁のチャンスを掴んだマーリンズは、チーム最年少のエドガー・レンテリアがセンター前にサヨナラ打を放ち、世界一の座を手にしたのである。
球団創立5年目での世界一は当時のメジャー記録である(2001年にダイヤモンドバックスが創立4年目で世界一となり記録は塗り替えられた)。どちらかというと野球ではなく、アメリカンフットボールが盛んな土地を本拠地にしているマーリンズだったが、この劇的な世界一には多くの地元ファンが歓迎したのである。しかし、大型補強による寄せ集め集団の崩壊はすでにこのときから始まっていたのである。
1998年開幕前にはブラウン、ライター、ロブ・ネンという投手陣に加え、アルー、ホワイト、ジェフ・コーナインを放出。シーズン開幕後もゲーリー・シェフィールド、ボニーヤ、チャールズ・ジョンソンを放出し、世界一に輝いた球団は翌年54勝(108敗)という成績に落ち込み、まさに一夜の夢であったことを感じさせる悲しい事態となってしまったのである。
マーリンズ崩壊には地元と野球専用球場を作る作らないで合意を得られない背景もあった。低迷期をあり、再建したマーリンズは2003年にも世界一となり、その後も主力選手の一部を放出。歴史は繰り替えすといえばそれまでだが、ようやく2011年に新球場が設立される見込みがたったとのこと。そうなるとマイアミ・マーリンズとして新しいスタートが切られることになり、過去の悲劇を糧に新しいチーム作りが期待される。
<written by Kenji@webmaster>
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