- 2008-10-27 (月) 0:07
- MLB Playback
前年最下位チーム同士の対戦となった1991年のワールドシリーズ。第7戦までもつれる熱戦となったが、延長戦が3試合、サヨナラ勝ちが4試合という白熱したシリーズとなった。特に3勝3敗で迎えた第7戦、ツインズ先発の36歳ジャック・モリスが見せた延長10回を無失点に抑える完封劇は、シリーズを締めくくるに相応しい圧巻の投球といえる。
シーズン開幕前のツインズは決して前評判は高くなかったが、投手陣はFA加入したモリスの他、若いスコット・エリクソン、ケビン・タパニが台頭し、リック・アギレラも40セーブを挙げる活躍を見せれば、打撃陣もカービー・パケット、ケント・ハーベックといった生え抜き選手に加え、チリ・デービス、シェーン・マックらの安定した活躍を見せ、西地区を制覇。リーグチャンピオンシップシリーズでもブルージェイズを4勝1敗で退け、前年最下位からのワールドシリーズ進出を果たした。
一方のブレーブスは、前半が終わった段階で地区首位ドジャースと9.5ゲーム差と話されていたが、後半戦に入るとトム・グラビン、スティーブ・エイバリー、ジョン・スモルツという若い投手三本柱が確立されて快進撃を始めた。打撃陣も前年新人王のデビッド・ジャスティス、ロン・ガント、テリー・ペンドルトン、オーティス・ニクソンらの歯車がかみ合い、8月末には首位戦線に浮上。激しい争いを制して、西地区優勝を果たすと、リーグチャンピオンシップシリーズ(対パイレーツ)でも、第6戦でエイバリーが8回無失点、第7戦でスモルツが完封勝利という終盤の逆転劇で、こちらも前年最下位からのワールドシリーズ進出を果たしたのである。
ツインズの2連勝で始まったワールドシリーズは、第3戦で延長12回までもつれる試合となり、延長12回裏にマーク・レムキーのサヨナラ打が飛び出し、ブレーブスが一矢を報いた。第4戦はモリスとスモルツの投げ合いとなり、締まった試合となったが、同点で迎えた9回裏、前日のヒーローであるレムキーが3塁打を放ち、チャンスメイク。犠牲フライでブレーブスが2試合連続でのサヨナラ勝ちを決めた。第5戦はブレーブス打線が大当たりし、大勝し、世界一に王手をかけることになったのである。
第6戦は再び延長戦にもつれるが、11回裏にそれまで不振だったパケットがサヨナラHRを放ち、ツインズが逆王手を果たした。第7戦はベテランのモリスと、子供のころにそのモリスに憧れていたスモルツとの投げ合いとなり、試合はゼロ更新で進んだ。この試合で語り継がれるプレーは8回表、ブレーブスがノーアウト1塁とチャンスを掴むとペンドルトンが左中間を破る打球を放った。ここでセカンドを守るチャック・ノブロックがまるでセカンドゴロが来たかのようなトリックプレーを見せた。1塁ランナーのロニー・スミスはこのプレーに引っかかり、打球を見失った事もあり、結果として3塁までしか進塁できなかった。
延長戦にもつれ込んだ第7戦、ツインズは10回裏にダン・グラッデンの2塁打でチャンスを作ると、送りバントと2つの敬遠四球で1アウト満塁という絶好のチャンスを掴んだ。ここで代打ジーン・ラーキンがサヨナラ打を放ち、劇的な勝利を飾ったのである。10回完封のモリスはシリーズMVPを受賞している。最高のワールドシリーズの一つに数えられるこの年のシリーズだが、この後低迷したツインズに対して、ブレーブスはこの敗戦を糧に常勝軍団と変貌を遂げたというのは後日談である。
<written by Kenji@webmaster>
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