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Cy YOUNG(サイ・ヤング)

Major League Baseball

#* サイ・ヤング | SP

サイ・ヤング

  • 1890年・スパイダーズと契約
  • 1867年3月29日生 右投右打 188センチ 98キロ
  • オハイオ州出身

選手の紹介文
サイ・ヤングメジャーリーグに燦然と輝く通算511勝という前人未踏の金字塔を打ち立てたサイ・ヤング。現代でもその栄誉を称えるべく、その年のリーグ最高の投手には「サイ・ヤング賞」という賞が冠せられる。22年間の現役生活で30勝を5回、20勝を16回と桁違いの数字を残したヤングの功績は現代にも称えられている。

オハイオ州の農家に生まれたヤングは、本名をデントン・ヤングというが、その速球が竜巻(サイクロン)のような唸りを見せることから、サイ・ヤングと呼ばれるようになった。しかし、説としてはカントリーボーイ(田舎者)から名付けられたというのもあるのだが。

ヤングのメジャーへのステップは地元のリーグに参加したことである。剛速球に加え、鋭いカーブを持つが制球力に難があり、残した数字は15勝15敗というものであった。それでもその荒削りさに魅力を感じたクリーブランド・スパイダーズというチームが契約金500ドルでヤングとの契約に動いた。

スパイダーズとは1889年からナショナルリーグに所属していたチームであり、ヤングとの契約に動いた1890年以前まではリーグ下位に低迷するチームであった。そして、1890年途中からヤングはスパイダーズの一員として投げることになったのである。

そして、メジャーデビュー戦では散発3安打の無四球に抑える好投を見せて初勝利をマークしたヤングは1890年、17試合の登板で9勝7敗、防御率3.47という数字を残している。チームは8球団中7位に終わる中でも、ヤングの台頭はスパイダーズに差した一筋の光明でもあった。

1891年、スパイダーズは新球場リーグパークを開場させた。レッズを迎えて行われた開幕戦でヤングが先発し、見事に勝利投手の栄冠を手にしている。この年のヤングは55試合に登板し、27勝22敗、防御率2.85と好成績を残し、スパイダーズのエースであることは誰もが認めることになった。この年のスパイダースは8球団中5位に浮上している。

1892年はヤングの名前がメジャーリーグ全体にとどろいた年でもあり、53試合の登板で、36勝12敗、防御率1.93という好成績を残し、最多勝と最優秀防御率のタイトルを手にした。ちなみに最多勝のタイトルはビル・ハッチンソン(36勝36敗)と分け合っている(ハッチンソンとは当時のメジャーリーグを代表する投手で、この前年には44勝をマークしている)。

サイ・ヤングヤングの好投により、この年はリーグ2位にまで浮上している(当時はナショナルリーグともう一つのリーグとしてアメリカン・アソシエーションという組織が存在したが、その組織は1891年で解散したため、1892年からナショナルリーグはそれまでの8球団から12球団へ増加していた)。

1893年にも34勝16敗、防御率3.36と素晴らしい成績を残したヤングはスパイダーズには欠かせない選手となっていた。スパイダーズは優勝こそ出来ないが、この年もリーグ3位をキープしている。

しかし、1894年にはバッテリー間の距離がそれまでの45フィートから現在の60フィート6インチに広がる投手に不利なルール変更が行われた(この他にも、この年はバントでのファールがストライクと加算されることや、インフィールドフライがルールとして定められることなど、現在では当たり前になっているルールが整えられた年でもある)。

投手不利と思われたルール変更もヤングには関係なかった。この年も26勝21敗、防御率3.94とチームの勝ち頭であることに変わりはなかった。翌1895年は35勝10敗、防御率3.24で最多勝のタイトルを受賞している。

ヤングの勢いは衰えることを知らず、1896年には28勝(15敗)、1897年にも21勝(19敗)、1898年にも25勝(13敗)をそれぞれマークしている。ちなみに1897年にはレッズ相手に1四球のみという初のノーヒッターも達成している。

そんな中、ヤングは1899年からセントルイス・パーフェクトズへ移籍することになった。というのは当時のスパイダーズのオーナー陣がパーフェクトズのフランチャイズ権を獲得したためである。スパイダーズの主力選手をパーフェクトズへ移籍させ始め、その中にはエースのヤングも含まれていた。主力が抜けた1899年のスパイダーズは20勝134敗(勝率.130)とボロボロの成績で、この年を最後に球団が消滅している。

パーフェクトズの一員となったヤングは、1899年に26勝(16敗)、1900年にも20勝(19敗)をマークし、移籍後も勝ち続けた。この当時のナショナルリーグでは選手の年俸上限が2400ドルと決まっており、ヤングは当然、2400ドルを手にしていた。

サイ・ヤング1901年から新たにアメリカンリーグが創設されることになり、状況が変わり始める。ヤングに対し、上限を超える3000ドルを提示し、獲得に動いたのがボストン・ソマーセッツ(現在のレッドソックス)だった。結局、ヤングは移籍を決め、新設のアメリカンリーグの目玉選手となった。

移籍したその年、43試合に登板して、33勝10敗、防御率1.62という成績を残し、投手としてのタイトルを総ナメした。翌1902年も45試合の登板で、32勝11敗、防御率2.15をマーク。1903年も40試合に登板し、28勝9敗、防御率2.08という好成績で3年連続最多勝を記録している。

1903年、ソマーセッツからピルグリムスと改称したチームも、創立3年目にして初のリーグ優勝を果たした。この年には初のワールドシリーズが開催され、ヤングを擁するピルグリムスはホーナス・ワグナー擁するパイレーツと対戦することになった。

第1戦で先発し、ワールドシリーズの第1球を投げたヤングだったが、序盤に打ち込まれ黒星スタート。しかし、第5戦と第7戦で白星をマークし、ピルグリムスが5勝3敗で初の世界一の名誉を手にしている。

1904年5月5日のアスレティックス戦では、ルーブ・ワッデルとの投げ合いで完全試合を達成したヤング。本人は投げることに熱心になっており、試合中は完全試合を継続中ということに意識はなく、試合後にボールを渡されて、ようやく大記録を達成したことに気付いたという逸話が残っている。

1905年は18勝(19敗)に終わったこともあり、連続20勝は14年で終わったヤング。翌1906年も13勝(21敗)に終わってしまうが、40歳となった1907年に21勝(15敗)をマークして、自身15度目のシーズン20勝を記録した。

1908年6月30日、対ハイランダーズ(現在のヤンキース)戦でヤングは自身3度目となるノーヒッターを達成。四球による1人の出塁しか許さないピッチングを見せたヤングは、打っても3安打し、自らの41歳での記録達成に花を添えた。

さらにこの年の8月13日は「サイ・ヤング・デー」として、アメリカンリーグでオールスターチームを組み、ヤングのいるレッドソックス(チームの愛称は1907年以降、現在のレッドソックスに定着している)と対戦するエキシビジョンゲームが行われた。この試合は当時の本拠地球場ハンティントン・アベニュー・グラウンドで行われたが、2万人しか入らない球場に3万人が駆けつけるなど、多くの注目を浴びた。

1909年からはクリーブランド・ナップス(現在のインディアンズ)へ移籍。1911年途中にボストン・ブレーブスへ移籍して、そこでユニフォームを脱ぐことになった。この時、ヤングは44歳になっていた。ヤングが22年間のメジャー生活で積み上げた記録は511勝、751完投、投球回数7356回と凄まじく、そのいずれもがメジャー最高記録である。

引退後は故郷オハイオ州に戻り、農場を経営。1937年には過去の功績が認められ、第1回殿堂入り選手としてベーブ・ルースタイ・カッブなどと共に選出されている。そして1955年、心臓発作で他界。享年88歳だった。メジャーリーグではヤングが他界した翌年、1956年から「サイ・ヤング賞」を制定し、その年最高の投手にその賞を送ることになった。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G  GS  CG SHO   W   L  SV     IP    H   SO   BB    R   ER    ERA
 -----------------------------------------------------------------------------
 1890  CLS   17  16  16   0   9   7   0  147.2  145   39   30   87   57   3.47
 1891  CLS   55  46  43   0  28  21   1  423.2  431  147  140  244  134   2.85
 1892  CLS   53  49  48   9  36  12   0  453.0  363  168  118  158   97   1.93
 1893  CLS   53  46  42   1  32  16   3  422.2  442  102  103  230  158   3.36
 1894  CLS   52  47  44   2  25  22   2  408.2  488  108  106  265  179   3.94
 1895  CLS   47  40  36   4  35  10   0  369.2  363  121   75  177  134   3.26
 1896  CLS   51  46  42   5  29  16   3  414.1  477  140   62  214  149   3.24
 1897  CLS   46  38  35   2  21  18   0  335.0  391   88   49  189  141   3.79
 1898  CLS   46  41  40   1  25  14   0  377.2  387  101   41  167  106   2.53
 1899  StL   44  42  40   4  26  15   1  369.1  368  111   44  173  106   2.58
 1900  StL   41  35  32   4  20  19   0  321.1  337  115   36  144  107   3.00
 1901  BSR   43  41  38   5  33  10   0  371.1  324  158   37  112   67   1.62
 1902  BSR   45  43  41   3  32  11   0  384.2  350  160   53  136   92   2.15
 1903  BSR   40  35  34   7  28   9   2  341.2  294  176   37  115   79   2.08
 1904  BSR   43  41  40  10  26  16   1  380.0  327  200   29  104   83   1.97
 1905  BSR   38  33  31   4  18  19   0  320.2  248  210   30   99   65   1.82
 1906  BSR   39  34  28   0  13  21   2  287.2  288  140   25  137  102   3.19
 1907  BSR   43  37  33   6  21  15   2  343.1  286  147   51  101   76   1.99
 1908  BSR   36  33  30   3  21  11   2  299.0  230  150   37   68   42   1.26
 1909  CLN   35  34  30   3  19  15   0  295.0  267  109   59  110   74   2.26
 1910  CLN   21  20  14   1   7  10   0  163.1  149   58   27   62   46   2.53
 1911  CLN    7   7   4   0   3   4   0   46.1   54   20   13   28   20   3.88
 1911  BSB   11  11   8   2   4   5   0   80.0   83   35   15   47   33   3.71
 -----------------------------------------------------------------------------
 Total      906 815 749  76 511 316  19 7356.0 7092 2803 1217 3167 2147   2.63

受賞タイトル一覧

  • 最多勝5回(1892,95,1901~03)
  • 最優秀防御率2回(1892,1901)
  • 最多奪三振2回(1896,1901)

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