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Dennis ECKERSLEY(デニス・エカーズリー)

Major League Baseball

#43 デニス・エカーズリー(Dennis ECKERSLEY) | RP

デニス・エカーズリー

  • 1972年ドラフト・インディアンズ3位(全米50番目)
  • 1954年10月3日生 右投右打 188センチ 88キロ
  • カリフォルニア州出身

選手の紹介文
先発としてもクローザーとしても成功したエカーズリー。先発投手としてもクローザーとしても結果を残したデニス・エカーズリー。若い頃は活きのいい先発投手として、シーズン20勝にノーヒッターを達成。不遇の時代を乗り越えた後、投球術を身につけたクローザーとして、シーズン50セーブをマーク。チームの世界一(1989年)に、シーズンMVP、サイヤング賞と手に余る栄光を手に入れたエカーズリーは2004年に晴れて殿堂入りを決めており、背番号43番もアスレティックスの永久欠番に指定されている。

カリフォルニア州オークランドに生まれたエカーズリー。高校時代から投手として高く評価されており、1972年ドラフトでインディアンズから3位指名(全米50番目)を受けてプロ入りした。先発投手としてマイナーリーグでは経験を積んだ。プロ1年目こそ5勝(5敗)に終わるが、翌1973年は12勝(8敗)、1974年は14勝(3敗)と結果を残していったのである。

1975年からメジャーリーグに昇格。まだ21歳という若さではあったが、34試合に登板(先発は24試合)し、13勝7敗、防御率2.60という新人らしからぬ好成績を残した。新人王こそフレッド・リンに奪われるが、メジャーデビューとしては十分な合格点といえる。若かりし日のエカーズリーは、伸びのある速球を長髪をなびかせながら投げるという姿で注目を集めたのである。

1976年は13勝(12敗)、1977年も14勝(13敗)をマーク。特に1977年5月30日のエンゼルス戦ではフランク・タナナと投げ合い、ノーヒッターを達成した。生意気を絵に描いたような当時のエカーズリーは、この試合では相手のタナナと口論になったり、なかなか打席に入らない最後の打者に対しても、早く打席に入るように指差して挑発するなど、目に余る行動を見せた。結果的にノーヒッターは達成するものの、いい意味でも悪い意味でも一目置かれる存在だったのである。

1978年のシーズン開幕直前、レッドソックスへの交換トレードが決まったのである。当時は若さ故の暴走もあったが、家庭内の問題も抱えており、エカーズリーにとっては苦しい時期だったのである。そんな中で迎えた1978年シーズンは35試合に先発し、20勝8敗、防御率2.99という好成績を残した。とはいえ、チームはヤンキースと激しいデッドヒートを繰り広げ、最後はワンゲームプレーオフに負けて地区優勝は逃してしまったが。

1979年は17勝10敗と健闘するが、翌1980年は12勝14敗と負け越してしまった。とはいえ、リーグを代表する先発投手の一人であることは間違いなく、1982年にはオールスターゲームの先発投手にも選出されている。1983年は9勝13敗、防御率5.61とキャリア最低の数字に終わってしまったエカーズリー。そして、1984年シーズン途中にはビル・バックナーとの交換でカブスへの移籍が決まった。

レッドソックス時代には先発としてシーズン20勝をマーク。カブスに途中移籍した1984年は、5月末からの加入であるながらも10勝を挙げる活躍でチームをポストシーズンに導いた。カブスにとっては1945年以来の快挙となったが、パドレスとのリーグチャンピオンシップシリーズ第3戦でエカーズリーがパドレス打線に打ち込まれてしまい、ワールドシリーズ進出は果たせなかったのである。

1985年は11勝(7敗)、翌1986年は6勝(11勝)と成績は下り坂となった。エカーズリー自身の離婚問題もあり、精神的に非常に厳しい時期を過ごしたのである。生活は荒れ、アルコールに身を委ねることととなり、薬物治療センターにまで足を運ぶことになったという。すでに二流投手と見なされており、現役引退も噂されるほど落ち込んだのである。

そんなエカーズリーに一筋の光明が見えたのは、1987年開幕直前のアスレティックスへの移籍だった。名将トニー・ラルーサとの出会いだったのである。ラルーサは盛りを過ぎたと思われるエカーズリーを、ロングリリーフも出来るセットアッパーとして起用する方針を示した。先発投手として残してきた実績もあり、本来であればブルペン転向はエカーズリーには受け入れがたいものであったが、アルコール依存からの脱却を図る当時のエカーズリーにとってはわらにもすがる思いだった。

それまでのエカーズリーは速球を中心に力で押す投球が売りだったが、ブルペン転向を機に制球力に気を配るようになった。これにより、それまでになかったエカーズリーの味が出ることになり、投手として生まれ変わったのである。さらにクローザーが予定されていたジェイ・ハウエルの故障もあり、クローザーの座がエカーズリーの元に回ってきたのである。

転機となった1987年は54試合に登板し、6勝8敗16セーブ、防御率3.03という数字を残し、復活の手応えを掴んだ。翌1988年は4勝2敗45セーブ、防御率2.35と好成績を挙げて、最多セーブ王のタイトルを手にした。チームもリーグ優勝を果たし、ワールドシリーズ(対ドジャース)にも初出場。第1戦でカーク・ギブソンにサヨナラHRを浴びて敗れてしまい、戦犯扱いされたが、かつてのようにアルコールに逃げることもなく、立ち向かう姿がそこにはあったのである。

1989年、4勝0敗33セーブ、防御率1.56という成績を残し、2年連続でワールドシリーズ(対ジャイアンツ)に出場。サンフランシスコ大地震に見舞われたワールドシリーズではあったが、エカーズリーは2試合に登板して無失点に抑える投球でチームの世界一に大きく貢献したのである(4連勝で世界一達成)。それまでの悪夢は取り払ったエカーズリーであった。

アスレティックスでクローザーとして生まれ変わった。1990年も4勝2敗48セーブ、防御率0.61という圧巻の内容を残した(3年連続で出場したワールドシリーズでは打ち込まれてしまったが)。1991年は5勝4敗43セーブをマーク。そして迎えた1992年は、7勝1敗51セーブ、防御率1.91という抜群の安定感を見せて、この年のシーズンMVPとサイヤング賞を同時受賞している。クローザーとして、シーズンMVPとサイヤング賞を同時受賞したのはローリー・フィンガーズ(1981年)、ウイリー・ヘルナンデス(1984年)以来の快挙でもある。

その後もクローザーとしてセーブ数を重ねていき、1996年からは恩師ラルーサを追ってカージナルスへ移籍。その移籍1年目は42歳という年齢でシーズン30セーブを挙げて、チームの地区優勝に貢献。ポストシーズンではディビジョンシリーズで3セーブ、リーグチャンピオンシップシリーズで1セーブと計4セーブ挙げる活躍を見せている(ワールドシリーズ進出は果たせず)。翌1997年もシーズン36セーブをマーク。1998年は古巣レッドソックスに身を置き、この年限りで現役を退いている。

エカーズリーの197勝171敗390セーブという通算記録は、分業制が進んだ現代のメジャーリーグでは希有な記録である。クローザー専門で殿堂入りしたブルース・スーターリッチ・ゴセージのような投手と比較し、エカーズリーの通算投球回数3285回2/3は誇るべき数字といえる。先発で20勝、クローザーで50セーブを記録したのはエカーズリーとジョン・スモルツ(2002年)の2人しかいない。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G  GS  CG SHO   W   L  SV     IP    H   SO   BB    R   ER    ERA
 -----------------------------------------------------------------------------
 1975  Cle   34  24   6   2  13   7   2  186.2  147  152   90   61   54   2.60
 1976  Cle   36  30   9   3  13  12   1  199.1  155  200   78   82   76   3.43
 1977  Cle   33  33  12   3  14  13   0  247.1  214  191   54  100   97   3.53
 1978  Bos   35  35  16   3  20   8   0  268.1  258  162   71   99   89   2.99
 1979  Bos   33  33  17   2  17  10   0  246.2  234  150   59   89   82   2.99
 1980  Bos   30  30   8   0  12  14   0  197.2  188  121   44  101   94   4.28
 1981  Bos   23  23   8   2   9   8   0  154.0  160   79   35   82   73   4.27
 1982  Bos   33  33  11   3  13  13   0  224.1  228  127   43  101   93   3.73
 1983  Bos   28  28   2   0   9  13   0  176.1  223   77   39  119  110   5.61
 1984  Bos    9   9   2   0   4   4   0   64.2   71   33   13   38   36   5.01
 1984  CHC   24  24   2   0  10   8   0  160.1  152   81   36   59   54   3.03
 1985  CHC   25  25   6   2  11   7   0  169.1  145  117   19   61   58   3.08
 1986  CHC   33  32   1   0   6  11   0  201.0  226  137   43  109  102   4.57
 1987  Oak   54   2   0   0   6   8  16  115.2   99  113   17   41   39   3.03
 1988  Oak   60   0   0   0   4   2  45   72.2   52   70   11   20   19   2.35
 1989  Oak   51   0   0   0   4   0  33   57.2   32   55    3   10   10   1.56
 1990  Oak   63   0   0   0   4   2  48   73.1   41   73    4    9    5   0.61
 1991  Oak   67   0   0   0   5   4  43   76.0   60   87    9   26   25   2.96
 1992  Oak   69   0   0   0   7   1  51   80.0   62   93   11   17   17   1.91
 1993  Oak   64   0   0   0   2   4  36   67.0   67   80   13   32   31   4.16
 1994  Oak   45   0   0   0   5   4  19   44.1   49   47   13   26   21   4.26
 1995  Oak   52   0   0   0   4   6  29   50.1   53   40   11   29   27   4.83
 1996  StL   63   0   0   0   0   6  30   60.0   65   49    6   26   22   3.30
 1997  StL   57   0   0   0   1   5  36   53.0   49   45    8   24   23   3.91
 1998  Bos   50   0   0   0   4   1   1   39.2   46   22    8   21   21   4.76
 -----------------------------------------------------------------------------
 Total     1071 361 100  20 197 171 390 3285.2 3076 2401  738 1382 1278   3.50

受賞タイトル一覧

  • シーズンMVP1回(1992-AL)
  • サイヤング賞1回(1992-AL)
  • 最多セーブ王1回(1988-AL)

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