- 2009-06-24 (水) 0:02
- MLB Players

#20 ドン・サットン(Don SUTTON) | SP

- 1964年9月・ドジャースと契約
- 1945年4月2日生 右投右打 185センチ 84キロ
- アラバマ州出身
選手の紹介文
鋭いカーブを武器に通算324勝をマークしているドン・サットン。キャリアの大半をドジャースに捧げ、息の長さからいつの間にかサンディ・コーファックス、ドン・ドライスデールといった球団史を彩る大投手より上の数字を残す形になった。不正投球疑惑もあり、その疑惑を言葉で交わしたトリックスター的な一面も持ち合わせている。
アラバマ州に生まれたサットンは、小さな町の農村の家に育った。野球を学ぶ一方、バスケットボール、フットボールでも非凡な才能を見せている。特に野球に関しては器用で、高校時代には頭角を現していた。大学へ進学後、1964年9月にドジャースと契約を交わすことでプロへの扉を開くこととなった(まだドラフト制度がなかった)。すると1965年は1Aサンタバーバラで8勝(1敗)、2Aアルバカーキで15勝(6敗)と計23勝を挙げる活躍を見せたのである。
1966年にはドジャースの開幕ロースター入りを果たし、先発の一角を任された。この年限りで引退するコーファックスと1年だけ同じユニフォームを着て、サットンは37試合に登板(先発は35試合)し、12勝12敗、防御率2.99、209奪三振という成績を残した。ちょうどコーファックスとドライスデールが契約で揉めていたこともあり、若いサットンへの期待は大きかったが、それに見事に応えたのである。
注目すべきはメジャー1年目で209個もの三振を奪ったことである。新人での最多奪三振となると、グローバー・アレキサンダー(1911年/227奪三振)まで遡らなければならない(ちなみにドジャースの球団記録としては1995年に野茂英雄が236奪三振で塗り替えている)。この年、チームはリーグ優勝を果たしたが、ワールドシリーズ(対オリオールズ)で敗退。サットンの登板機会はなかった。
その後も速球とカーブを武器に毎シーズン、2桁以上の白星を挙げながらも、同じように2桁の黒星を喫する投手に留まっていたサットン。1969年にドライスデールが現役を退くと、サットンとクラウド・オスティーンがドジャース投手陣を支えていた。1972年にはリーグトップの9完封含む19勝(9敗)、防御率2.08をマークする数字も残している。
1974年には40試合に先発し、19勝9敗、防御率3.23をマークし、ドジャースの地区優勝に貢献したサットン。リーグチャンピオンシップシリーズ(対パイレーツ)では、第1戦に先発し、完封勝利を果たすと、第4戦でも先発して8回を1失点に抑える快投でリーグ優勝をもたらした。ワールドシリーズではアスレティックスの前に敗れたが、サットン自身は2試合の登板で防御率2.77と結果は残している。
その一方で不正投球の疑いをかけられて、退場されることもあった。そんな中でも1975年には16勝(13敗)、1976年には21勝(10敗)を挙げるなど、着実に白星を積み重ねている。1977年と1978年は連続地区優勝を果たしながらも、ワールドシリーズではいずれもヤンキースの前に敗れている。特に1977年のオールスターゲームでは先発投手の大役をにない、3回を1安打無失点に抑えて、オールスターMVPも獲得している。
その中でチームメイトの影響からナックルカーブの習得にも力を注ぎ、30歳になるサットンの投球の幅は広がっていったのである。周囲の雑音はありながらも、当たり前のように先発ローテーションを守り、2桁以上の白星を稼ぐサットンの存在は非常に大きい。1980年には13勝5敗に終わりながらも、防御率はリーグトップである2.20をマークし、最優秀防御率のタイトルを獲得している。
1981年からはアストロズへとFA移籍。ジョー・ニークロ、ノーラン・ライアンとの高齢ローテーションを形成する中で、11勝9敗、防御率2.61をマーク(ストライキによる短縮シーズンで23試合にしか登板していない)。翌1982年は27試合に先発した時点で13勝8敗、防御率3.00と安定感を見せると、8月末の段階で優勝を目指すブリュワーズへと移籍。7試合の先発で4勝(1敗)するなど、ブリュワーズの地区優勝に貢献した(その後、リーグ優勝はするが、ワールドシリーズでカージナルスの前に敗れた)。
その後、ブリュワーズでしばらく投げた後、1985年からはアスレティックスへと移籍。8月までに13勝を挙げたサットンは9月半ばに優勝を目指すエンゼルスへと移籍している(エンゼルスでは5試合に先発し、2勝を挙げたが、地区2位に終わっている)。オフにはエンゼルスと再契約。すでに40歳になっていたサットンのこの時点での通算勝利数は295勝だった。
1986年は開幕から1ヶ月白星がなかった。その後、調子を取り戻すと6月18日の対レンジャーズ戦で3安打1失点に抑える完投勝利で、通算300勝の大台に乗せたのである。この年はこのまま34試合に先発し、15勝11敗、防御率3.74と41歳とは思えない数字を残した。チームも地区優勝を果たしたこともあり、リーグチャンピオンシップシリーズ(対レッドソックス)のマウンドにも立っている(投球回数9回2/3を防御率1.86に抑えたが、リーグ優勝はならなかった)。
1987年もエンゼルスで11勝(11敗)を挙げたが、オフには解雇された。そして、古巣ドジャースと再契約を結ぶも、わずか3勝(6敗)に終わり、そのまま現役を退くこととなった。メジャーでの通算成績は324勝256敗、防御率3.26、3574奪三振というものである。サイヤング賞受賞経験も、ノーヒッター達成もないが、積み上げた数字は一流である。殿堂入り資格取得5年目にして、殿堂入りを決めている。
ちなみにサットンがメジャーデビューを果たした1966年4月14日は、後の300勝投手グレッグ・マダックスが生まれた日でもあり、不思議な因縁がある。さらにカブスには弱く、対カブス戦で13連敗を喫するなど、特定球団に対しての連敗記録としてはメジャートップという珍記録も持っている。
【written by Kenji@webmaster】
獲得タイトル一覧
- 最優秀防御率:1回(1980-NL)
受賞アワード一覧
- オールスターMVP:1回(1977-NL)
各年度別成績一覧
YEAR Team G GS CG SHO W L SV IP H SO BB R ER ERA ----------------------------------------------------------------------------- 1966 LAD 37 35 6 2 12 12 0 225.2 192 209 52 82 75 2.99 1967 LAD 37 34 11 3 11 15 1 232.2 223 169 57 106 102 3.95 1968 LAD 35 27 7 2 11 15 1 207.2 179 162 59 64 60 2.60 1969 LAD 41 41 11 4 17 18 0 293.1 269 217 91 123 113 3.47 1970 LAD 38 38 10 4 15 13 0 260.1 251 201 78 127 118 4.08 1971 LAD 38 37 12 4 17 12 1 265.1 231 194 55 85 75 2.54 1972 LAD 33 33 18 9 19 9 0 272.2 186 207 63 78 63 2.08 1973 LAD 33 33 14 3 18 10 0 256.1 196 200 56 78 69 2.42 1974 LAD 40 40 10 5 19 9 0 276.0 241 179 80 111 99 3.23 1975 LAD 35 35 11 4 16 13 0 254.1 202 175 62 87 81 2.87 1976 LAD 35 34 15 4 21 10 0 267.2 231 161 82 98 91 3.06 1977 LAD 33 33 9 3 14 8 0 240.1 207 150 69 93 85 3.18 1978 LAD 34 34 12 2 15 11 0 238.1 228 154 54 109 94 3.55 1979 LAD 33 32 6 1 12 15 1 226.0 201 146 61 109 96 3.82 1980 LAD 32 31 4 2 13 5 1 212.1 163 128 47 56 52 2.20 1981 Hou 23 23 6 3 11 9 0 158.2 132 104 29 51 46 2.61 1982 Hou 27 27 4 0 13 8 0 195.0 169 139 46 75 65 3.00 1982 Mil 7 7 2 1 4 1 0 54.2 55 36 18 21 20 3.29 1983 Mil 31 31 4 0 8 13 0 220.1 209 134 54 109 100 4.08 1984 Mil 33 33 1 0 14 12 0 212.2 224 143 51 103 89 3.77 1985 Oak 29 29 1 1 13 8 0 194.1 194 91 51 88 84 3.89 1985 Cal 5 5 0 0 2 2 0 31.2 27 16 8 13 13 3.69 1986 Cal 34 34 3 1 15 11 0 207.0 192 116 49 93 86 3.74 1987 Cal 35 34 1 0 11 11 0 191.2 199 99 41 101 100 4.70 1988 LAD 16 16 0 0 3 6 0 87.1 91 44 30 44 38 3.92 ----------------------------------------------------------------------------- Total 774 756 178 58 324 256 5 5282.1 4692 3574 1343 2104 1914 3.26
キャリアハイライト一覧
- オールスター出場:4回(1972-NL、1973-NL、1975-NL、1977-NL)
- 殿堂入り:1998年(投票率:81.6%)※5回目
- 永久欠番:#20(Dodgers)
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