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George BRETT(ジョージ・ブレット)

Major League Baseball

#5 ジョージ・ブレット(George BRETT) | 3B

ジョージ・ブレット

  • 1971年ドラフト・ロイヤルズ2位(全米29番目)
  • 1953年5月15日生 右投左打 183センチ 91キロ
  • ウエストバージニア州出身

選手の紹介文
ロイヤルズ史上最高のスター選手であるブレット。ロイヤルズ一筋にプレーし、球団史上最高のスター選手に名前が挙がるジョージ・ブレット。1970年代、80年代、90年代と3ディケードで首位打者を獲得した安打製造機であり、特に1980年にはシーズン終盤まで打率4割の可能性を残す打撃を見せた(結果は.390)。ロイヤルズ初の世界一(1985年)にも大きく貢献し、通算安打数は3000本の大台を越えている。

ウエストバージニア州に生まれたブレットだが、ほどなく家族でロサンゼルス郊外へ引っ越しした。男4人兄弟の2番目のブレットの他に、長兄ケン・ブレットは投手として後にメジャーリーグで活躍し、レッドソックス時代に19歳でワールドシリーズのマウンドに上がるなど、メジャー13年のキャリアを重ねることになる。2人の弟もメジャーには昇格できなかったが、マイナーでプロの世界に足を踏み入れているのである。

高校卒業時、1971年のドラフトで2位指名(全米29番目)でプロ入りを決めた。元々はショートストップだったが、すぐにサードに転向。プロ1年目はルーキーリーグで68試合に出場し、打率.291に終わった。1Aに舞台を移した1972年は117試合の出場で、打率.274という数字を残している。1973年は3Aで117試合に出場し、打率.284をマーク。この年の8月には初めてのメジャー昇格を果たし、13試合に出場したが打率.125(40打数5安打)に終わっている。

1974年はついに開幕メジャーの座を手に入れた。ロイヤルズのサードのポジションを手にしたブレットだが、打撃不振に苦しむ中、打撃コーチであるチャーリー・ロウの熱心な指導が才能を開花させることにつながる。打撃フォームの改造に取り組み、広角に打ち分けられるような指導を受けた。この年は133試合の出場で、打率.282、2HR、47打点という数字に終わっている。

1975年はブレットの才能が花開き、159試合に出場し、打率.308、11HR、89打点に加え、リーグトップの195安打、13本の3塁打を記録。中距離打者としての才能が発揮されたのである。翌1976年、チームメイトであるハル・マクレーとの打率争いを演じた。最終戦で4打数2安打を記録し、わずか1厘差で首位打者のタイトルを獲得することになる。打率.333、7HR、67打点という成績に加え、215安打と14本の3塁打は2年連続でリーグトップの記録となる。

ブレットが首位打者を獲得した1976年からロイヤルズは3年連続で地区優勝を果たすも、リーグ優勝には手が届かずにいた。1979年はチームは優勝を逃すが、ブレット自身は打率.329、23HR、107打点に20本の3塁打を記録するなど、チームには欠かせない選手となった。この頃はオールスターゲームの常連にもなり、既にリーグを代表する選手となっていたのである。

打率4割にわずか5安打足りなかった1980年のブレット。1980年、開幕序盤は不振に苦しみ、怪我も抱えていたこともあり、低打率に苦しんでいたブレット。しかし、7月、8月と月間打率が4割を越える好調ぶりを見せ、テッド・ウイリアムス以来となるシーズン打率4割も視野に入れていたのである。しかし、終盤に失速し、惜しくも大記録達成はならなかったが、打率.390で自身2度目の首位打者となったのである。わずか117試合の出場だったが、24HR、118打点を記録するなど、チームの勝利に大きく貢献している。

打率4割に挑んだこの年、チームは2年ぶりの地区優勝を果たした。ここ5年間で4度の地区優勝を果たすなど、ロイヤルズは黄金時代を迎え、その中心にブレットがいたのである。リーグチャンピオンシップシリーズ(対ヤンキース)では第3戦で逆転3ランHRを放つなど、球団史上初のリーグ優勝に貢献。ワールドシリーズ(対フィリーズ)では2勝4敗で敗れるが、ブレットのシリーズ打率は.375であった(初めてのワールドシリーズ中、第2戦を途中退場し、痔の手術を受けるということもあったという)。

1981年以降は前年の足の怪我の影響もあり、欠場が増え始めた。スピードの面でも衰えが出てきたが、打撃技術は確かなもので、打率は3割以上をキープしている。その中で1985年は、打率.335、30HR、112打点をマークし、チームもそのままワールドシリーズへ進出。カージナルスとのシリーズでは1勝3敗からの3連勝でロイヤルズ球団史上初となる世界一をなった。ブレットはついに世界一の美酒に酔いしれることになったのである。

ブレットが大きな話題になったのは1983年7月24日の対ヤンキース戦のことで、3対4で迎えた9回表2アウト1塁の場面でブレットが逆転2ランHRを放った。するとヤンキース監督のビリー・マーチンから、ブレットのバットはグリップエンドから18インチ(ルール上で認められている範囲)よりも多く松ヤニが塗ってあるということで抗議があった。調査の結果、マーチンの抗議が受け入れられ、HRは取り消しとなった。これが「パインタール(松ヤニ)事件」として語り継がれている。

HRが取り消された段階でブレットは決死の抗議を行うが、その場では認められなかった。どうやらマーチンは、ブレットのバットの松ヤニのことは以前から知っており、効果的な場面で出したのだという。その後、リーグ会長の裁断によりブレットのHRは有効となり、8月18日に、7月24日のブレットのHRを打った後からの分の試合を行ったという後日談もある(ロイヤルズが5対4で勝利を収めている)。

3ディケードでの首位打者は、末永く活躍したことを意味する。1987年頃からポジションはサードからファーストへ転向したブレット。1988年には打率.306、24HR、103打点という好成績を残している。とはいえ、徐々に成績が下降線を描きつつある中で1980年はシーズン終盤の固め打ちで、リッキー・ヘンダーソンを抜いて自身3度目の首位打者を獲得したのである。これでブレットは1970年代、80年代、90年代と3ディケードで首位打者を獲得したメジャー初の選手となったのである。

1992年、シーズン終盤に通算安打数を2996本として臨んだ本拠地での試合で、1試合4安打を記録し、3000本安打をあっさりと達成した。そして迎えた1993年、打率.266に終わると現役引退を発表。現役最終打席のイメージを聞かれると「平凡なセカンドゴロを放ち、1塁で間一髪アウトになりたい。それが子供たちに伝えるメッセージだ」と印象的な言葉を残している。ブレットの通算成績は打率.305、3154安打、317HR、1595打点、201盗塁というものである。

1997年にはブレットの背番号5がロイヤルズの永久欠番に指定された。ブレットはメジャーデビュー後の2年間は背番号25番を付けていたが、その後は5番を付け続けたという経緯がある。1999年には殿堂入り資格1年目にして殿堂入りを決めた。引退後はロイヤルズの球団副社長を務めるなど、ロイヤルズ一筋を全うしている。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G    AB    R    H  2B  3B  HR  RBI   SO   BB  SB   OBP  SLG   AVG
 ------------------------------------------------------------------------------
 1973  KC    13    40    2    5   2   0   0    0    5    0   0  .125 .175  .125
 1974  KC   133   457   49  129  21   5   2   47   38   21   8  .313 .363  .282
 1975  KC   159   634   84  195  35  13  11   89   49   46  13  .353 .456  .308
 1976  KC   159   645   94  215  34  14   7   67   36   49  21  .377 .462  .333
 1977  KC   139   564  105  176  32  13  22   88   24   55  14  .373 .532  .312
 1978  KC   128   510   79  150  45   8   9   62   35   39  23  .342 .467  .294
 1979  KC   154   645  119  212  42  20  23  107   36   51  17  .376 .563  .329
 1980  KC   117   449   87  175  33   9  24  118   22   58  15  .454 .664  .390
 1981  KC    89   347   42  109  27   7   6   43   23   27  14  .361 .484  .314
 1982  KC   144   552  101  166  32   9  21   82   51   71   6  .378 .505  .301
 1983  KC   123   464   90  144  38   2  25   93   39   57   0  .385 .563  .310
 1984  KC   104   377   42  107  21   3  13   69   37   38   0  .344 .459  .284
 1985  KC   155   550  108  184  38   5  30  112   49  103   9  .436 .585  .335
 1986  KC   124   441   70  128  28   4  16   73   45   80   1  .401 .481  .290
 1987  KC   115   427   71  124  18   2  22   78   47   72   6  .388 .496  .290
 1988  KC   157   589   90  180  42   3  24  103   51   82  14  .389 .509  .306
 1989  KC   124   457   67  129  26   3  12   80   47   59  14  .362 .431  .282
 1990  KC   142   544   82  179  45   7  14   87   63   56   9  .387 .515  .329
 1991  KC   131   505   77  129  40   2  10   61   75   58   2  .327 .402  .255
 1992  KC   152   592   55  169  35   5   7   61   69   35   8  .330 .397  .285
 1993  KC   145   560   69  149  31   3  19   75   67   39   7  .312 .434  .266
 ------------------------------------------------------------------------------
 Total     2707 10349 1583 3154 665 137 317 1595  908 1096 201  .369 .487  .305

受賞タイトル一覧

  • シーズンMVP1回(1980-AL)
  • 首位打者3回(1976-NL,1980-NL,1990-NL)

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