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George SISLER(ジョージ・シスラー)

Major League Baseball

#* ジョージ・シスラー | 1B

ジョージ・シスラー

  • 1915年・ブラウンズと契約
  • 1893年3月24日生 左投左打 179センチ 77キロ
  • オハイオ州出身

選手の紹介文
1920年、当時のメジャー記録となるシーズン257安打を記録したシスラー。投手から打者に転向して大成功した選手としては、ベーブ・ルースを始めとして数多くの選手がいるが、ジョージ・シスラーもその系譜に名を連ねる一人である。シーズン打率4割を記録すること2回、通算打率.340、盗塁王4回と輝かしい記録を打ち立てたシスラーの愛称は「ゴージャス」といい、ファーストとしての守備も優雅で、多くのファンを引きつけた選手である。

1893年、オハイオ州に生まれたシスラーはミシガン大学へ進学。そこで運命的な出会いを果たすことになる。ちょうど大学のコーチを務めていたブランチ・リッキーとの出会いであった。一目でシスラーの才能を見抜いたリッキーは、大学に入ったばかりのシスラーを先発投手としてマウンドに上げる。するとシスラーは、7イニングで20奪三振を記録するという期待通りの働きを見せる逸話も残している。

リッキーは後のメジャーリーグに大きな影響を与える人物であり、マイナー組織を整え、弱小チームだったカージナルス、ドジャースを常勝軍団に変えたことでも知られる。ちなみに黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンを生み出したのもリッキーの手腕である。

リッキーとシスラーがミシガン大学でプレーしたのはわずか1年のみであった。それはリッキーが1913年途中からセントルイスに本拠を構えるブラウンズ(現在のオリオールズ)の監督に就任した為である。シスラーは大学を卒業する1915年、リッキーのいるブラウンズへの入団を決めることになる。

しかし、シスラーのブラウンズ入団は順調に事が運んだわけでない。実はシスラーが未成年だった1911年に、両親の同意無しでとあるマイナー球団の契約書にサインしていた事実が明るみになり、その契約権をパイレーツが買収し、シスラーの契約権を主張。

二重契約という大問題となり、ナショナル・コミッションに委ねられることになるが、シスラーは契約したマイナー球団でプレーしたことなく、金銭も受け取っていなかった。結果としてシスラーの立場はフリーエージェントであると判断。晴れて、シスラーのブラウンズ入団が決まったのである。

打者転向し、多くの安打を重ねたシスラー。投手としてメジャー入りしたシスラーもデビューは代打としてだった。デビュー戦は打席に立った後、投手としてマウンドに上がり、3イニングを無失点に飾っている。その後、大投手ウォルター・ジョンソンに投げ勝つなど、投手としての成績を残す一方で、その打撃センスを生かそうとシーズン後半はファーストを守り、打席に立つ機会も多くなってきた。

そして1916年からは本格的にファーストとしてプレーすることになる。コンバートしたその年、打率.305、177安打を記録すれば、翌1917年には打率.353、190安打をマークし、リーグを代表する打者として頭角を表している。

1918年には打率.341、1919年には打率.352と高打率をキープするが、当時はタイ・カッブという大打者がいたこともあり、なかなか首位打者の栄冠を手にすることが出来ない。

そんな中で迎えた1920年、シスラーは大記録を樹立することになる。この年の154試合、全試合全イニングに出場したシスラーはメジャー記録となる257安打を記録。そのヒットの内訳は、単打171本、2塁打49本、3塁打18本、HR19本というものである。

さらに打率も.407をマークし、初めてとなる首位打者のタイトルを獲得。カッブの4年連続首位打者にストップをかけたのはシスラーであったのである。この年のシスラーのヒットのなかった試合はわずかに23試合だけであり、8月、9月の月間打率はそれぞれ.442、.448を記録している。打点は122点を数え、得点は137点。盗塁数も42個と桁違いの数字を残した。

打撃面にばかり目がいくが、ファーストとしてリーグトップの140捕殺を記録し、3-6-3となるダブルプレーを13回も記録している点も高く評価されている。ファーストへのゴロを裁き、カバーに入る投手にトスを送ったつもりが、投手の入りが遅く、それを察したシスラーは自らのトスを自らが取ってアウトにするという伝説も生み出した。後に「最も完全に近い野球選手」と呼ばれるシスラーが、まさに選手として完全に近いシーズンを過ごしたことになる。

視力の問題がシスラーの野球生活を縮めた。シスラーの成績こそ素晴らしいが、チームは優勝とは縁遠く、この時期のブラウンズは勝率5割付近をさまように留まっていた。しかし、1922年のブラウンズはシスラーを中心に快進撃を続ける。41試合連続安打という当時のメジャー記録も樹立したシスラーは打率.420、246安打をマークし、首位打者のタイトルとMVPを獲得。チームはヤンキースとシーズン終盤まで優勝争いを続けた(結果的に優勝は逃す)。

しかし、順風満帆と思われたシスラーの野球人生も病が影を落とす。インフルエンザが元で視覚異常をもたらし、1923年のシーズンを丸ごと棒に振ることになってしまった。1924年には選手兼任監督としてブラウンズに戻ってきたが、以前ほどの鋭い打撃は見ることができなかった。

視力に問題を抱えるという打者として致命的な欠陥を抱えたシスラーだが、1925年には打率.345、224安打を記録するなど、片鱗は見せている。1927年にも打率.327、201安打を記録するが、この年にオフにセネタースへの移籍が決まる。

1928年の開幕をセネタースで迎えることになったシスラーも、開幕早々にブレーブスへ移籍することになった。ブレーブスではシスラー同様に大打者としての地位を固めているロジャース・ホーンスビーが1年だけ在籍しており、2人でこの年のブレーブスを支えた。

ホーンスビーはセントルイスに本拠を構えていたカージナルスで選手生活の大半を過ごしており、同じセントルイスにいたブラウンズのかつての看板選手シスラーとは何かと比較されてきた選手であった。晩年に近い両選手だったが、ホーンスビーはリーグトップの打率.387をマークすれば、シスラーは打率.340をマークするなど、いい意味で刺激しあうことが出来た。

この2人のコンビは1年で解消することになるが、そのままブレーブスに残留したシスラーは36歳になる1929年、打率.326、205安打をマーク。実に自身6度目となるシーズン200本安打を記録したことになる。

しかし衰えが目立ち、1930年を最後にシスラーのプレーは見られなくなった。1931年以降もマイナーリーグでプレーを続けるが、メジャーリーグからはお呼びがかからなかった。シスラーは1940年代に再び野球界に戻ってくることになるが、それはスカウトとしてだった。かつての恩師リッキーが会長を務めるドジャースのスカウトとしてである。

ファーストとしての守備力の評価も高いシスラー。シスラーは自分の息子をいずれも野球界に送り込んでおり、長男ジョージ・ジュニアは3A(インターナショナル・リーグ)の会長を務め、次男ディック、三男デーブは共にメジャーリーガーとしてプレーしている。

次男ディックが中心打者として活躍していたフィリーズは1950年シーズン、ドジャースと激しい首位争いを繰り広げていた。そんな中、ディックはドジャースとの直接対決で劇的な3ランHRを放ち、フィリーズにリーグ優勝をもたらしたのである。そのシーンを父シスラーは対戦相手のドジャースのスカウトとして観戦していたのだが、その心中はいかがなものだったのか。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G   AB    R    H  2B  3B  HR  RBI   SO   BB   SB   OBP  SLG   AVG
 ------------------------------------------------------------------------------
 1915  SLB   81  274   28   78  10   2   3   29   27    7   10  .307 .369  .285
 1916  SLB  151  580   83  177  21  11   4   76   37   40   34  .355 .400  .305
 1917  SLB  135  539   60  190  30   9   2   52   19   30   37  .390 .453  .353
 1918  SLB  114  452   69  154  21   9   2   41   17   40   45  .400 .440  .341
 1919  SLB  132  511   96  180  31  15  10   83   20   27   28  .390 .530  .352
 1920  SLB  154  631  137  257  49  18  19  122   19   46   42  .449 .632  .407
 1921  SLB  138  582  125  216  38  18  12  104   27   34   35  .411 .560  .371
 1922  SLB  142  586  134  246  42  18   8  105   14   49   51  .467 .594  .420
 1924  SLB  151  636   94  194  27  10   9   74   29   31   19  .340 .421  .305
 1925  SLB  150  649  100  224  21  15  12  105   24   27   11  .371 .479  .345
 1926  SLB  150  613   78  178  21  12   7   71   30   30   12  .327 .398  .290
 1927  SLB  149  614   87  201  32   8   5   97   15   24   27  .357 .430  .327
 1928  WsS   20   49    1   12   1   0   0    2    2    1    0  .260 .265  .245
 1928  BsB  118  491   71  167  26   4   4   68   15   30   11  .380 .434  .340
 1929  BsB  154  629   67  205  40   8   2   79   17   33    6  .363 .424  .326
 1930  BsB  116  431   54  133  15   7   3   67   15   23    7  .346 .397  .309
 ------------------------------------------------------------------------------
 Total     2055 8267 1284 2812 425 164 102 1175  327  472  375  .379 .468  .340

 YEAR Team    G  GS  CG SHO   W   L  SV     IP    H   SO   BB    R   ER    ERA
 -----------------------------------------------------------------------------
 1915  SLB   15   8   6   0   4   4   0   70.0   62   41   38   26   22   2.83
 1916  SLB    3   3   3   1   1   2   0   27.0   18   12    6    4    3   1.00
 1918  SLB    2   1   0   0   0   0   1    8.0   10    4    4    6    4   4.50
 1920  SLB    1   0   0   0   0   0   1    1.0    0    2    0    0    0   0.00
 1925  SLB    1   0   0   0   0   0   0    2.0    1    1    1    0    0   0.00
 1926  SLB    1   0   0   0   0   0   1    2.0    0    3    2    0    0   0.00
 1928  BsB    1   0   0   0   0   0   0    1.0    0    0    1    0    0   0.00
 -----------------------------------------------------------------------------
 Total       24  12   9   1   5   6   3  111.0   91   63   52   36   29   2.35

受賞タイトル一覧

  • MVP1回(1922)
  • 首位打者2回(1920、22)
  • 盗塁王4回(1918、21~22、27)

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