- 2009-01-09 (金) 0:06
- MLB Players

#16 ハル・ニューハウザー(Hal NEWHOUSER) | SP

- 1939年・タイガースと契約
- 1921年5月20日生 左投左打 188センチ 87キロ
- ミシガン州出身
選手の紹介文
1940年代にタイガースのエースとして世界一をもたらした左腕ハル・ニューハウザー。若い頃は自らの激しい気性もあり開花しなかったが、スライダーを覚え、落ち着きを取り戻すことで全盛期を迎えた。2年連続シーズンMVPを受賞し、1945年には投手三冠王にもなった名選手である。
イリノイ州デトロイトに生まれたニューハウザー。高校時代から指折りの素質を見せており、高校2年生の頃には1試合24奪三振という記録も作っている。折しも時代は戦時であり、徴兵も行われていたが、ニューハウザーは心臓疾患で徴兵されないことになると、地元タイガースが契約金500ドルで早々に契約した。その後にインディアンズが1500ドルで契約を持ちかけたそうだが、すでに遅かったのである。
プロキャリアをスタートさせた1939年、マイナーの2球団でプレーし、合わせて13勝(18敗)をマーク。シーズン終盤に1試合だけメジャー昇格を果たしている。才能の片鱗は見せるがニューハウザー自身は気性が激しすぎたこともあり、チーム内で孤立。様々な軋轢を作り、結果を残せずに苦しんだ。1943年までの通算成績は34勝52敗というものだった。
転機は1944年、ベテラン捕手のポール・リチャーズがタイガースに移籍してきたことである。理論派のリチャーズはニューハウザーをなだめつつ、スライダーを覚えさせた。当時の監督であるスティーブ・オニールも繰り返し、ピッチングだけに集中するように繰り返し諭した。これらにより、ニューハウザーのピッチングの幅が大きく広がり、安定感をましたのである。
この年、47試合に登板(先発は34試合)し、25完投に6完封含む29勝9敗、防御率2.22、187奪三振を記録して最多勝のタイトルを獲得。タイガースとしては27勝を挙げたディジー・トラウトと共に強烈なデュオを形成したが、ブラウンズとの激しい首位争いを演じることになったのである(結果的にわずか1ゲーム差でリーグ優勝することはできなかった)。ニューハウザーはシーズンMVPの栄誉も初めて手にしている。
1945年、タイガースはセネタースと優勝争いをする中で、ニューハウザーは主軸投手として投げ続けた。夏場には戦地から主砲ハンク・グリーンバーグも戻り、戦力は整った。シーズン最後のダブルヘッダー、1勝でもすればタイガース優勝という中でニューハウザーは救援登板。グリーンバーグの劇的な逆転満塁HRも飛び出し、最後はニューハウザーが締めてリーグ優勝を手にしたのである。ワールドシリーズでも2勝を挙げて、タイガース世界一に貢献したのである。
実に40試合の登板(先発は34試合)で、25勝9敗、防御率1.81、212奪三振という好成績で投手のタイトルを総ナメしたニューハウザー。2年連続でのシーズンMVPを受賞したが、投手での2度のMVP受賞はカール・ハッベル以来の快挙である。ただ当時は戦時中であり、各チームの主力が不在であることがニューハウザーの評価を二分した。
多くの選手が戦線復帰した1946年、周囲の不評を跳ね返し、ニューハウザーは26勝9敗、防御率1.94、275奪三振と文句の付けようのない成績を残した。実に3年連続の最多勝投手となったのである。1947年は17勝(17敗)に終わるが、翌1948年は21勝(12敗)と最多勝のタイトルを取り返している。
その後もタイガースのエースとして投げ続けるが、1951年に肩を故障したことから登板機会が減り、1953年には1勝も挙げられず、タイガースを解雇された。翌1954年はインディアンズと契約し、7勝(2敗)をマーク。リーグ優勝を果たし、ワールドシリーズの舞台にも立ったが世界一になることは出来なかった。そして、1955年限りで現役を退いている。
34歳での引退となったが、通算成績は207勝150敗、防御率3.06、1796奪三振というものである。1992年にベテランズ委員会により殿堂入りを果たすと、ニューハウザーがタイガースで一貫して付けていた背番号16番が永久欠番に指定されたのは1997年のことである。
引退後は銀行家に転身し、その後はスカウトとして球界に復帰。アストロズ、オリオールズ、インディアンズ、タイガースのスカウトを歴任。オリオールズのスカウトを勤めていた際は209勝を挙げることになるミルト・パパスを発掘した実績もある。しかし、アストロズのスカウトの際はデレク・ジーターを見いだし、球団に獲得を推薦するもスルーされ、結果的にフィル・ネビンを指名。その後のジーターの活躍は誰もが知るところとなった。
【written by Kenji@webmaster】
獲得タイトル一覧
- 投手三冠王:1回(1945-AL)
- 最多勝:4回(1944-AL~1946-AL、1948-AL)
- 最優秀防御率:2回(1945-AL、1946-AL)
- 最多奪三振:2回(1945-AL、1946-AL)
受賞アワード一覧
- シーズンMVP:2回(1944-AL、1945-AL)
各年度別成績一覧
YEAR Team G GS CG SHO W L SV IP H SO BB R ER ERA ----------------------------------------------------------------------------- 1939 Det 1 1 1 0 0 1 0 5.0 3 4 4 3 3 5.40 1940 Det 28 20 7 0 9 9 0 133.1 149 89 76 81 72 4.86 1941 Det 33 27 5 1 9 11 0 173.0 166 106 137 109 92 4.79 1942 Det 38 23 11 1 8 14 5 183.2 137 103 114 73 50 2.45 1943 Det 37 25 10 1 8 17 1 195.2 163 144 111 88 66 3.04 1944 Det 47 34 25 6 29 9 2 312.1 264 187 102 94 77 2.22 1945 Det 40 36 29 8 25 9 2 313.1 239 212 110 73 63 1.81 1946 Det 37 34 29 6 26 9 1 292.2 215 275 98 77 63 1.94 1947 Det 40 36 24 3 17 17 2 285.0 268 176 110 105 91 2.87 1948 Det 39 35 19 2 21 12 1 272.1 249 143 99 109 91 3.01 1949 Det 38 35 22 3 18 11 1 292.0 277 144 111 118 109 3.36 1950 Det 35 30 15 1 15 13 3 213.2 232 87 81 110 103 4.34 1951 Det 15 14 7 1 6 6 0 96.1 98 37 19 47 42 3.92 1952 Det 25 19 8 0 9 9 0 154.0 148 57 47 72 64 3.74 1953 Det 7 4 0 0 0 1 1 21.2 31 6 8 22 17 7.06 1954 Cle 26 1 0 0 7 2 7 46.2 34 25 18 16 13 2.51 1955 Cle 2 0 0 0 0 0 0 2.1 1 1 4 0 0 0.00 ----------------------------------------------------------------------------- Total 488 374 212 33 207 150 26 2993.0 2674 1796 1249 1197 1016 3.06
キャリアハイライト一覧
- オールスター出場:7回(1942-AL~1948-AL)
- 世界一経験:1回(1945-Det)
- 殿堂入り:1992年(ベテランズ委員会)
- 永久欠番:#16(Tigers)
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