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Honus WAGNER(ホーナス・ワグナー)

Major League Baseball

#33 ホーナス・ワグナー(Honus WAGNER) | SS

ホーナス・ワグナー

  • 1897年・カーネルズと契約
  • 1874年2月24日生 右投右打 180センチ 90キロ
  • ペンシルベニア州出身

選手の紹介文
メジャー史上最高のショートストップとして知られるワグナー。走攻守揃った選手で、メジャーリーグ史上最高のショートストップとして名前の挙がるホーナス・ワグナー。筋肉隆々で、足はがに股、手は長いという特徴的な体型を持ちながら、俊敏なプレーを見せたのである。現役時代のワグナーのベースボールカードは希少だったこともあり、世紀を跨いでも200万ドル以上の高値で売買されている。

ペンシルベニア州に生まれたワグナーは、ドイツからの移民の子供として生まれた。後に「フライング・ダッチマン/The Flying Dutchman(空飛ぶオランダ人)」という愛称で呼ばれることになるが、オランダ系移民ではない。父は炭坑労働者であり、ワグナーも12歳で学校を中退し、炭坑で働き始めている。炭坑から製鉄所でも働き始め、その製鉄所の野球チームでワグナーは台頭した。

ワグナーが21歳の1895年、マイナーリーグと契約し、プロ野球の世界に足を踏み入れた。当時の野球界は混沌としていたことがワグナーのプロ入りを遅くさせたのかもしれない。プロ入りした1年目は4球団を転々とするもそれぞれ4割近い打率を記録。翌1896年も1球団に絞り、109試合の出場で打率.349を記録する非凡さを見せたのである。メジャーのカーネルズと契約したのは1897年のことである。

ナショナルリーグにあったカーネルズはルイビルに本拠を構えた球団であり、メジャー1年目は打率.338をマークしたワグナー。翌年以降の打率も.299(1898年)、.336(1899年)と結果を積み重ねていくが、当時のカーネルズのオーナーが、カーネルズを売却し、パイレーツを買収。カーネルズの中心選手を丸ごとパイレーツに移籍させる秘策を見せたのだった。結果的に売却されたカーネルズには買い手がつかず、1899年を持って消滅。事実上、1900年からはパイレーツとカーネルズの混成チームとなったのである。

1900年、戦力の整ったパイレーツはリーグ2位に躍進し、ワグナーは打率.381をマークして首位打者のタイトルを獲得した。1901年からパイレーツはリーグ3連覇を飾ったのだが、万能なワグナーはほぼ全てのポジションを守り、時にはマウンドに上がったこともあるという。1903年からショートストップに定着したが、この決断は正しかった。難しいポジションでワグナーの強肩、俊足はより生きたのである。

パワーにスピード溢れるスタイルで一時代を築いた。1903年に初めて開催されたワールドシリーズにも出場。新興のアメリカンリーグの優勝チームはピルグリムス(現在のレッドソックス)であり、四半世紀ほど歴史の古いナショナルリーグの優勝チームのパイレーツとしては負けられなかったが、ワグナー自身が不振に陥り、パイレーツは世界一を逃している。

1903年からの9年間で7度の首位打者に輝いたワグナー(1905年、1910年は除く)。この間も毎シーズン50個近い盗塁を記録しており、盗塁王に輝くことは5回。さらに打点も100点近くはコンスタントに挙げており、打点王にも5回輝くなど高い打撃能力を見せた。HRに関しては時代がHRを求めていなかったこともあり、数は少ない。仮にHR全盛時代であれば、その腕力から考えて相当なHRを重ねることになったのではないかと言われている。

1909年にパイレーツはリーグ優勝を果たし、6年ぶりにワールドシリーズの舞台に立ったワグナー。対戦相手はタイガースであり、タイ・カッブとの対決に注目が集まった。戦前の予想としてはタイガースが断然有利で、さらに22歳のカッブに対して、ワグナーは35歳と一回り近くも離れてはいたが、共に首位打者の常連と言うこともあり、注目は集まった。

1塁ランナーだったカッブが2塁へ激しくスライディングしてきたところを、ショートストップのワグナーはグラブをカッブの顔に向けてタッチしたという。カッブは唇を切り、血が噴き出したが、拭うことなくベンチに戻ったという(後年、ワグナーはデタラメと否定している)。このシリーズは第7戦までもつれるが、ワグナーは打率.333、6打点、6盗塁を挙げる活躍でチームを世界一に導いている(カッブは打率.231に終わった)。ワグナーとカッブが選手時代に交わったのはこのときだけである。

39歳になる1913年まで打率3割を記録し続けたワグナー。その後、打撃面では衰えを見せたが、40歳になっても身体能力は高く、守備面では衰えを見せることなく、プレーし続けた。結果的に43歳になる1917年に現役を退いている。引退後はスポーツ用品店を経営するもアルコールに依存する生活を送り、パイレーツが手をさしのべる形で1933年からワグナーを打撃コーチとして現場復帰させた。ワグナーは19年間も打撃コーチとして籍を置いたのである。ちなみに永久欠番となっている33番はコーチ時代のもので、選手時代は背番号はなかった。

最も高値のベースボールカードとして知られる。人一倍優しい性格で、謙虚さを持った人格者として知られるワグナー。ベーブ・ルース登場以前のメジャーリーグの人気を支えた1人である。ルイビル時代の若い頃には3塁打を打ったところ、3塁まで走る際に内野手に邪魔されてアウトになることがあったが、次に3塁打を放ったときは邪魔する内野手を蹴散らし、最後はサードを吹き飛ばした。このとき吹き飛ばされたサードがジョン・マグローだったという。

タバコのオマケとしてベースボールカードが付けられたとき、子供までタバコを買ってカードを手に入れる風潮を嘆き、自分のカードの販売を差し止めるように依頼。既に出回っている自分のカードを回収させ、その分の利益も補填したという。故にワグナーのカードはほとんど出回っておらず、結果としてわずかなワグナーのカードには現在のオークションでも高値で取り引きされており、数年に1度は話題に上がるのである。

強烈なライナーを右に左に打ち分ける打撃スタイルを見せたが、外角球を思いっきり踏み込んで打ち込むのはワグナーを象徴するものでもあった。バッターボックスを越え、ホームプレートを踏んで打ってはいけないという現代では当たり前のルールは、当時のワグナーの為に生まれたルールとも言われている。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G    AB    R    H  2B  3B  HR  RBI   SO   BB  SB   OBP  SLG   AVG
 ------------------------------------------------------------------------------
 1897  Lou   61   237   37   80  17   4   2   39    0   15  19  .379 .488  .338
 1898  Lou  151   588   80  176  29   3  10  105    0   31  27  .341 .410  .299
 1899  Lou  147   571   98  192  43  13   7  113    0   40  37  .391 .494  .336
 1900  Pit  135   527  107  201  45  22   4  100    0   41  38  .434 .573  .381
 1901  Pit  140   549  101  194  37  11   6  126    0   53  49  .416 .494  .353
 1902  Pit  136   534  105  176  30  16   3   91    0   43  42  .394 .463  .330
 1903  Pit  129   512   97  182  30  19   5  101    0   44  46  .414 .518  .355
 1904  Pit  132   490   97  171  44  14   4   75    0   59  53  .423 .520  .349
 1905  Pit  147   548  114  199  32  14   6  101    0   54  57  .427 .505  .363
 1906  Pit  142   516  103  175  38   9   2   71    0   58  53  .416 .459  .339
 1907  Pit  142   515   98  180  38  14   6   82    0   46  61  .408 .513  .350
 1908  Pit  151   568  100  201  39  19  10  109    0   54  53  .415 .542  .354
 1909  Pit  137   495   92  168  39  10   5  100    0   66  35  .420 .489  .339
 1910  Pit  150   556   90  178  34   8   4   81   47   59  24  .390 .432  .320
 1911  Pit  130   473   87  158  23  16   9   89   34   67  20  .423 .507  .334
 1912  Pit  145   558   91  181  35  20   7  102   38   59  26  .395 .496  .324
 1913  Pit  114   413   51  124  18   4   3   56   40   26  21  .349 .385  .300
 1914  Pit  150   552   60  139  15   9   1   50   51   51  23  .317 .317  .252
 1915  Pit  156   566   68  155  32  17   6   78   64   39  22  .325 .422  .274
 1916  Pit  123   432   45  124  15   9   1   39   36   34  11  .350 .370  .287
 1917  Pit   74   230   15   61   7   1   0   24   17   24   5  .337 .304  .265
 ------------------------------------------------------------------------------
 Total     2792 10430 1736 3415 640 252 101 1732  327  963 722  .391 .466  .327

受賞タイトル一覧

  • 首位打者8回(1900-NL,1903-NL,1904-NL,1906-NL~1909-NL,1911-NL)
  • 打点王5回(1901-NL,1902-NL,1907-NL~1909-NL)
  • 盗塁王5回(1901-NL,1902-NL,1904-NL,1907-NL,1908-NL)

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