- 2009-06-22 (月) 0:07
- MLB Players

#47 ジャック・モリス(Jack MORRIS) | SP

- 1976年6月ドラフト・タイガース5位(全米98番目)
- 1955年5月16日生 右投右打 190センチ 90キロ
- ミネソタ州出身
選手の紹介文
1980年代にメジャーで最も白星を挙げた投手として知られるジャック・モリス。タイガース在籍時には世界一を経験し、晩年は移籍した先々で世界一を経験し、計4度の世界一に貢献した。14年連続開幕投手を務めるほど、在籍したチームでエースとして君臨。タフさが売りであり、分業制以前を肌で知る選手である。
ミネソタ州に生まれたモリスだが、この時にはまだツインズはいなかった。1961年にワシントンからセネタースが移転してきて、ミネソタに本拠を構えるツインズとなったことが幼少時のモリスに野球を始めさせるきっかけとなった。そして、大学在籍時の1976年ドラフトでタイガースから5位指名(全米98番目)を受けて、プロ入りを決めたのである。
指名された年は2Aモントゴメリーでプレーし、翌1977年からは3Aエバンスビルへと舞台を移した。20試合に先発し、6勝7敗、防御率3.60という数字を残して、7月末にはメジャーからお呼びがかかった。タイガースでは7試合に登板(先発は6試合)し、メジャー初勝利もマークしている(1勝1敗、防御率3.75)。当時は制球力に苦しんでいた。
1978年は主に中継ぎとして登板していたモリス。先発に定着したのは1979年からであり、27試合に先発し、17勝7敗、防御率3.28と一躍チームの勝ち頭となり、エース格にのし上がった。この年の途中からタイガースの監督となったスパーキー・アンダーソンの信頼を勝ち得る存在となったのである。さらにアラン・トラメル、ランス・パリッシュ、ルー・ウィテカー、カーク・ギブソンという若手の台頭が目立ち始めた時期でもある。
1980年、36試合の先発で16勝15敗、防御率4.18をマーク。投球回数は250回を記録し、11完投を挙げている。さらにストライキで短縮シーズンとなった1981年にも25試合に先発し、14勝7敗、防御率3.05という好成績をマーク。最多勝のタイトルを獲得し、サイヤング賞投票でも3位に付けている。1982年も37試合の先発で17勝(16敗)と着実に白星を挙げていったのである。
1983年、自身初となる20勝(13敗)を挙げたモリス。37試合の先発でリーグ2位の20完投を記録し、投球回数はリーグトップとなる293回2/3を投げた。232奪三振を記録し、最多奪三振のタイトルを初受賞。チームもシーズン92勝を挙げて地区2位に付けている。翌1984年、開幕2戦目の登板となる4月7日の対ホワイトソックス戦でノーヒッターを達成。この勢いで白星を重ね続け、結果として35試合に先発し、19勝11敗、防御率3.60、148奪三振という前年同様の好成績を残したのである。モリスの活躍もあり、タイガースはシーズン104勝を挙げて地区優勝を果たした。
初めてのポストシーズンとなったが、リーグチャンピオンシップシリーズ(対ロイヤルズ)の第1戦に先発したモリスは7回を5安打1失点に抑える投球を見せて勝利に貢献。そのまま3連勝でリーグ優勝を決めると、ワールドシリーズではパドレスと対戦。第1戦に先発すると、初回に奪われた2失点のみに抑える完投勝利を見せた。さらに中3日で登板した第4戦も2失点完投勝利で、世界一の美酒に酔ったのである(4勝1敗でタイガースが世界一)。
1985年も16勝(11敗)を挙げる活躍を見せたモリス。翌1986年にはキャリアハイとなる21勝(8敗)をマークしたが、ロジャー・クレメンスの台頭もあり、タイトルは獲得できなかった。1987年は18勝(11敗)、1988年も15勝(13敗)とエースとしての責任を果たし続けた。1989年は6勝(14敗)に終わるが、1980年代(1980~89年)の中で記録した162個の白星はメジャートップである。
1990年は15勝18敗と負け越してしまったが、オフにはFAとなり、故郷に本拠を構えるツインズと契約を交わした。ちょうど地区最下位チームだったツインズへの移籍と言うことで注目が集まった。1991年シーズンは開幕から3連敗というスタートだったが、その後は勝ち続け、35試合の先発で18勝12敗、防御率3.43をマーク。このモリスの影響もあり、若いスコット・エリクソン(20勝)、ケビン・タパニ(16勝)も急成長した。その影響もあり、ツインズは地区優勝を果たした。
リーグチャンピオンシップシリーズ(対ブルージェイズ)では2勝を挙げるなど大舞台での勝負強さを見せた。ワールドシリーズ(対ブレーブス)でも第1戦先発で7回を5安打2失点に抑えて、勝利投手になった。中3日での第4戦でも勝敗は付かなかったが、6回1失点と好投。3勝3敗で迎えた第7戦の先発のマウンドに立ったモリスは、ブレーブスの新鋭ジョン・スモルツと投げ合った。
スモルツはミシガン州の生まれであり、タイガースを見て育ったこともあり、モリスへの憧れを持っていた。そのモリスとの対決ということで、歴史の交差点とも言える瞬間だった。その試合でスモルツが7回1/3を無失点に抑えれば、モリスも9回までを無失点に抑える快投を見せた。ワールドシリーズ第7戦は0対0のままで延長戦にもつれ、延長戦のマウンドにも立ったモリス。10回裏にサヨナラ勝ちしたツインズは劇的な形で世界一となった。モリスは10回を7安打無失点に抑え、勝ち投手となり、ワールドシリーズMVPにも輝いたのである。まさに故郷に錦を飾ったのである。
このままツインズでキャリアを終えると思われたが、契約条件で揉めたこともあり、1992年からはブルージェイズへと移籍することになった。すでに37歳になっていたモリスだが、34試合に先発し、21勝6敗、防御率4.04、132奪三振という好成績を残し、地区優勝に貢献。ポストシーズンでは前年のような投球は見せられなかったが、チームは世界一に輝き、優勝請負人としての名声を手にしたのである。
1993年は7勝(12敗)、防御率6.19と振るわず、ポストシーズンのロースターからは外れてしまった(しかし、チームは世界一となった)。翌1994年はインディアンズに移籍するも、10勝(6敗)を挙げていたが、ストライキの影響もあり、8月に入った段階で解雇されている。オフにはレッズと契約するも、メジャー復帰は果たせず、1996年には独立リーグのセントポール・セインツと契約。ノーヒッターまで達成するも、復帰は果たせなかった。
メジャーでの通算成績は254勝186敗、防御率3.90、2478奪三振というものである。1980年から1993年までの14年連続で開幕投手を任されるメジャー記録も持っている。その一方で暴投の数も多く、通算206個の暴投はメジャー史上8番目の記録である。毎年のように勝ち続けたモリスもサイヤング賞には縁がなく、投票でも3位が最高だった。
【written by Kenji@webmaster】
獲得タイトル一覧
- 最多勝:2回(1981-AL、1992-AL)
- 最多奪三振:1回(1983-AL)
受賞アワード一覧
- ワールドシリーズMVP:1回(1991)
各年度別成績一覧
YEAR Team G GS CG SHO W L SV IP H SO BB R ER ERA ----------------------------------------------------------------------------- 1977 Det 7 6 1 0 1 1 0 45.2 38 28 23 20 19 3.74 1978 Det 28 7 0 0 3 5 0 106.0 107 48 49 57 51 4.33 1979 Det 27 27 9 1 17 7 0 197.2 179 113 59 76 72 3.28 1980 Det 36 36 11 2 16 15 0 250.0 252 112 87 125 116 4.18 1981 Det 25 25 15 1 14 7 0 198.0 153 97 78 69 67 3.05 1982 Det 37 37 17 3 17 16 0 266.1 247 135 96 131 120 4.06 1983 Det 37 37 20 1 20 13 0 293.2 257 232 83 117 109 3.34 1984 Det 35 35 9 1 19 11 0 240.1 221 148 87 108 96 3.60 1985 Det 35 35 13 4 16 11 0 257.0 212 191 110 102 95 3.33 1986 Det 35 35 15 6 21 8 0 267.0 229 223 82 105 97 3.27 1987 Det 34 34 13 0 18 11 0 266.0 227 208 93 111 100 3.38 1988 Det 34 34 10 2 15 13 0 235.0 225 168 83 115 103 3.94 1989 Det 24 24 10 0 6 14 0 170.1 189 115 59 102 92 4.86 1990 Det 36 36 11 3 15 18 0 249.2 231 162 97 144 125 4.51 1991 Min 35 35 10 2 18 12 0 246.2 226 163 92 107 94 3.43 1992 Tor 34 34 6 1 21 6 0 240.2 222 132 80 114 108 4.04 1993 Tor 27 27 4 1 7 12 0 152.2 189 103 65 116 105 6.19 1994 Cle 23 23 1 0 10 6 0 141.1 163 100 67 96 88 5.60 ----------------------------------------------------------------------------- Total 549 527 175 28 254 186 0 3824.0 3567 2478 1390 1815 1657 3.90
キャリアハイライト一覧
- オールスター出場:5回(1981-AL、1984-AL、1985-AL、1987-AL)
- ノーヒッター:1回(1984-4-7-Det/ホワイトソックス戦)
- 世界一経験:4回(1984-Det、1991-Min、1992-Tor、1993-Tor)
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