- 2008-10-21 (火) 0:07
- MLB Players

#27 ホアン・マリシャル(Juan MARICHAL) | SP

- 1957年1月・ジャイアンツと契約
- 1937年10月20日生 右投右打 183センチ 84キロ
- ドミニカ共和国出身
選手の紹介文
左足を高く上げてから投げ下ろす豪快な投球フォームで一時代を築いたホアン・マリシャル。速球だけでなく、カーブ、スライダーなど多彩な変化球を武器に、1960年代の10年間に限ればメジャー最多勝(191勝)を挙げている。ドミニカ共和国出身選手としては初めての殿堂入りを1983年に決めており、背番号27番もジャイアンツの永久欠番に指定されている。
ドミニカ共和国に生まれたマリシャルは、子供の頃から投手をやるときは誰に教わるわけでもなく、左足を上げるハイキック投法だったという。下半身が抜群に強いのは生まれつきだったようである。19歳の頃に学校を中退してジャイアンツと契約することになるが、このときの契約金は500ドルと安いものだった。
1958年から1Aミシガンシティでプロ生活をスタートさせると、35試合の登板で21勝8敗、防御率1.87という好成績を残した。さらに翌1959年も1Aスプリングフィールドでは37試合の登板で18勝13敗、防御率2.39と活きのいい投球を見せている。1960年は3Aタコマで開幕を迎えると、ここでも11勝(5敗)を挙げており、7月半ばにはメジャーからお呼びがかかったのである。
7月19日のフィリーズ戦のマウンドがマリシャルのメジャーデビューの舞台となった。デビュー戦で7回までランナーを許さない投球を披露。8回2アウトからヒットを許してしまうが、終わってみれば1安打1四球の完封勝利という圧巻のデビューとなった。第2戦目のパイレーツ戦も4安打完投勝利を挙げるなど、実力がフロックでないことを証明。メジャー1年目は11試合の登板で6勝2敗、防御率2.66という結果を残している。
1961年は13勝(10敗)、1962年は18勝(11敗)と着実に白星を重ねていくが、この頃のマリシャルは独特の投球フォーム故の制球力に苦しんでいたのである。しかし、1963年には才能が開花し、制球力も抜群の安定感を見せるようになった。この年は41試合の登板(先発は40試合)で25勝8敗、防御率2.41という成績で最多勝のタイトルを獲得した。この年から4年連続20勝、7年連続防御率2点台と安定感を見せたのである。オールスターゲームにも常連となり、9度出場し、1965年にはオールスターMVPを獲得している。
1963年6月15日のコルト45ズ(現在のアストロズ)戦では自身初のノーヒッターを89球で達成。また、その約2週間後となる7月2日のブレーブス戦では、晩年のウォーレン・スパーンと共に延長16回まで投げきる投手戦を見せた。15回まで0対0という試合で、16回裏にウイリー・メイズのサヨナラHRが決め手となった。後に殿堂入りする選手が交錯した試合となったが、マリシャルはハンク・アーロンを6打数無安打に抑えるなど、力強さを見せている。
1965年8月22日のドジャース戦ではサンディ・コーファックスと投げ合ったが、マリシャルが打席に入ったときに頭部付近に投げられて、マリシャルは横転。そして、捕手ジョン・ローズボロのコーファックスへの返球がマリシャルの耳元をかすめたのである。マリシャルは激高し、バットでローズボロを殴打(ローズボロにマスクで殴られるとマリシャルが勝手に思い、バットで応戦したという話しもある)。結果的に8日間の出場停止と罰金1750ドルという処分を受けるなど、血の気の多い部分も見せている。
1968年には26勝(9敗)を挙げて最多勝、翌1969年には21勝(11敗)、防御率2.10で最優秀防御率のタイトルをそれぞれ獲得。順調に白星を重ねていたマリシャルも1970年以降は腰痛に苦しんだ。1971年には18勝(11敗)を挙げるが、その後は下降線を描き、1973年限りでジャイアンツを退き、レッドソックス、ドジャースを渡り歩き、1975年を持って現役引退を決めている。
通算243勝を挙げたマリシャルもサイヤング賞に縁がなかったのは、同時代にコーファックス、ドン・ドライスデール、ボブ・ギブソン、トム・シーバー、スティーブ・カールトンらがいたことである。ちなみにマリシャルはドミニカ共和国出身選手としては史上2番目の投手となっている。史上初の投手はルディ・ヘルナンデスであり、マリシャルのメジャーデビューの16日前のデビューを果たしていたのだった。
<written by Kenji@webmaster>
各年度別成績一覧
YEAR Team G GS CG SHO W L SV IP H SO BB R ER ERA ----------------------------------------------------------------------------- 1960 SF 11 11 6 1 6 2 0 81.1 59 58 28 29 24 2.66 1961 SF 29 27 9 3 13 10 0 185.0 183 124 48 88 80 3.89 1962 SF 37 36 18 3 18 11 1 262.2 233 153 90 112 98 3.36 1963 SF 41 40 18 5 25 8 0 321.1 259 248 61 102 86 2.41 1964 SF 33 33 22 4 21 8 0 269.0 241 206 52 89 74 2.48 1965 SF 39 37 24 10 22 13 1 295.1 224 240 46 78 70 2.13 1966 SF 37 36 25 4 25 6 0 307.1 228 222 36 88 76 2.23 1967 SF 26 26 18 2 14 10 0 202.1 195 166 42 79 62 2.76 1968 SF 38 38 30 5 26 9 0 326.0 295 218 46 106 88 2.43 1969 SF 37 36 27 8 21 11 0 299.2 244 205 54 90 70 2.10 1970 SF 34 33 14 1 12 10 0 242.2 269 123 48 128 111 4.12 1971 SF 37 37 18 4 18 11 0 279.0 244 159 56 113 91 2.94 1972 SF 25 24 6 0 6 16 0 165.0 176 72 46 82 68 3.71 1973 SF 34 32 9 2 11 15 0 207.1 231 87 37 104 88 3.82 1974 Bos 11 9 0 0 5 1 0 57.1 61 21 14 32 31 4.87 1975 LA 2 2 0 0 0 1 0 6.0 11 1 5 9 9 13.50 ----------------------------------------------------------------------------- Total 471 457 244 52 243 142 2 3507.1 3153 2303 709 1329 1126 2.89
受賞タイトル一覧
- 最多勝2回(1963-NL,1968-NL)
- 最優秀防御率1回(1969-NL)
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