- 2008-11-28 (金) 0:07
- MLB Players

#34 カービー・パケット(Kirby PUCKETT) | OF

- 1982年6月ドラフト・ツインズ1位(全米3番目)
- 1961年3月14日生 右投右打 175センチ 100キロ
- イリノイ州出身
選手の紹介文
ずんぐりむっくりした体型で好守に高いレベルを見せたカービー・パケット。ツインズ一筋にプレーし、首位打者、打点王のタイトルを獲得。1987年、1991年のツインズの2度の世界一に貢献し、10年連続オールスター出場を果たすなど、熱狂的なファンの支持を得ている。緑内障で若くして引退を余儀なくされたことが惜しまれる。
イリノイ州シカゴのスラム街に育ったパケット。9人兄弟の末っ子として生まれたとのことだが、劣悪な環境で幼少時を過ごさざるを得なかったそうで、当時の友人は刑務所に入れられているか若くして命を落としているかのどちらかだったという。そんな環境の中でパケットは野球と出会うことで人生を見失うことはなかったのである。
野球に真剣に取り組んだパケットは高校卒業後、大学に通いながら仕事もしていたが、1982年ドラフトでツインズから1位指名(全米3番目)されると野球の世界に身を投げたのである。そのままルーキーリーグでプレーし、65試合の出場で打率.382、3HR、35打点、43盗塁という好成績を残した。翌1983年は1Aビザリアで138試合に出場し、打率.314、9HR、97打点、48盗塁という成績で評価を高めた。
1984年は3Aトレドで開幕を迎えるも、5月に入ると早くもメジャーリーグからお呼びがかかった。5月8日のエンゼルス戦でデビューを飾ると、そのデビュー戦でいきなり4安打する大活躍を見せたのである。そのままツインズのセンターの座を奪い、128試合の出場で打率.296をマーク。センターとして記録した18捕殺はメジャートップでもあった。新人王投票でも3位に付けるなど、幸先の良いメジャーデビューを飾ったのである。
小柄で丸々とした体型でありながらもスピード感溢れるプレーを見せることから、パケットには多くのファンが注目が集まった。ツインズとしてもロッド・カルー以来の人気選手としてパケットを大事に扱ったのである。メジャー2年目の1985年は199本の安打を積み重ね、打率.288、4HR、74打点、21盗塁をマークした。
1986年は打率.328、223安打と安打製造機として結果を残した。さらに驚くべきは過去2年間で計4本しかHRを打っていなかったが、この年だけで31HR、96打点を挙げるなどパワーも発揮したのである。翌1987年も打率.332、207安打、28HR、99打点を記録し、MVP投票で3位に入るほどの活躍で地区優勝に貢献。シーズン85勝しか記録していないにも関わらずリーグチャンピオンシップシリーズを勝ち抜き、リーグ優勝を果たした。ワールドシリーズ(対カージナルス)では本拠地試合に勝利を収める内弁慶シリーズとなり、4勝3敗でツインズが世界一となったのだが、パケットはこのシリーズで打率.357(28打数10安打)をマークしている。
1988年も勢いは留まらず、打率.356、24HR、124打点という好成績を挙げ、2年連続でMVP投票で3位となった。右打者としてのシーズン打率.356は、1941年のジョー・ディマジオ(打率.357)以来の高打率となる。1989年、打率.339、9HR、85打点を記録し、首位打者のタイトルを獲得したパケット。翌1990年は打率.298、12HR、80打点と成績が落ち込むとチームは地区最下位に転落したのである。
1991年、ツインズはジャック・モリス、チリ・デービスの補強やスコット・エリクソンの台頭などでチームは前年最下位からの地区優勝を果たすことになる。その中でパケットは打率.319、15HR、89打点という成績を残し、長年のチームメイトであるケント・ハーベックと共にチームの躍進に一役買ったのである。リーグチャンピオンシップシリーズ(対ブルージェイズ)で、パケットは打率.429、2HR、6打点を記録する猛打を見せて4年ぶりのリーグ優勝をもたらした。
ワールドシリーズでは同じく前年最下位から勝ち上がってきたブレーブスと対戦。延長戦が3試合、サヨナラ決着が4試合と白熱したシリーズはツインズが4勝3敗で劇的な世界一奪還を果たすのだが、パケットは第6戦で大当たりし、先制のタイムリー3塁打を放ち、延長11回にはサヨナラHRを放つ活躍で勝利を呼び込んだのである。序盤は不振だったパケットも第6戦の大当たりで全てを吹き飛ばし、自身2度目となる世界一の美酒を味わうことになった。
1992年も打率.329、210安打、19HR、110打点と安定した数字を残したパケット(チームは地区2位に終わっている)。翌1993年は打率.296、22HR、89打点という成績を残した。この年のオールスターゲームでは序盤に打ったHRがアメリカンリーグの反撃ののろしとなったため、オールスターゲームのMVPに選出されている。
1994年はストライキによる短縮シーズンとなったが、108試合の出場で打率.317、20HR、112打点をマークし、自身初となる打点王を獲得した。翌1995年も打率.314、23HR、99打点と衰えぬ数字を残したのだが、この年がパケットにとって現役最後のシーズンになるとは誰も考えてなかったのである。
1996年開幕前のスプリングトレーニングで視力障害に悩まされ、出遅れた。緑内障であることがわかり、3度も手術するも回復する見込みがなく、7月12日に現役引退を突然発表した。まだ35歳と若く体力的には全く問題なかったが、視力がプロスポーツ選手として耐えうるレベルには戻らなかったのである。
メジャー通算成績は打率.318、2304安打、207HR、1085打点というものである。この通算打率.318はアメリカンリーグに在籍した20世紀以降の右打者に限定すると最高打率となる。ツインズはパケットの功績を高く評価し、引退後即フロント入り。メジャーデビューから一貫して付けていた背番号34番は永久欠番に指定したのである。
2001年、殿堂入り資格取得1年目にしてあっさりと殿堂入りを決めた。若くして引退したこともあり、サンディ・コーファックスやルー・ゲーリッグに次ぐ史上3番目の若さでの殿堂入りを決めたのである。ツインズ副会長として後進の指導に当たっていたが、2006年に心臓発作で生涯を終えることとなった。まだ45歳と若く、今後が期待されていただけに非常に惜しまれる。
<written by Kenji@webmaster>
各年度別成績一覧
YEAR Team G AB R H 2B 3B HR RBI SO BB SB OBP SLG AVG ------------------------------------------------------------------------------ 1984 Min 128 557 63 165 12 5 0 31 69 16 14 .320 .336 .296 1985 Min 161 691 80 199 29 13 4 74 87 41 21 .330 .385 .288 1986 Min 161 680 119 223 37 6 31 96 99 34 20 .366 .537 .328 1987 Min 157 624 96 207 32 5 28 99 91 32 12 .367 .534 .332 1988 Min 158 657 109 234 42 5 24 121 83 23 6 .375 .545 .356 1989 Min 159 635 75 215 45 4 9 85 59 41 11 .379 .465 .339 1990 Min 146 551 82 164 40 3 12 80 73 57 5 .365 .446 .298 1991 Min 152 611 92 195 29 6 15 89 78 31 11 .352 .460 .319 1992 Min 160 639 104 210 38 4 19 110 97 44 17 .374 .490 .329 1993 Min 156 622 89 184 39 3 22 89 93 47 8 .349 .474 .296 1994 Min 108 439 79 139 32 3 20 112 47 28 6 .362 .540 .317 1995 Min 137 538 83 169 39 0 23 99 89 56 3 .379 .515 .314 ------------------------------------------------------------------------------ Total 1783 7244 1071 2304 414 57 207 1085 965 450 134 .360 .477 .318
受賞タイトル一覧
- リーグチャンピオンシップシリーズMVP1回(1991-AL)
- 首位打者1回(1989-AL)
- 打点王1回(1994)
- ゴールドグラブ賞6回(1986-AL~1989-AL、1991-AL、1992-AL)
- シルバースラッガー賞6回(1986-AL~1989-AL、1992-AL、1994-AL)
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