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Lou GEHRIG(ルー・ゲーリッグ)

Major League Baseball

#4 ルー・ゲーリッグ(Lou GEHRIG) | 1B

ルー・ゲーリッグ

  • 1923年・ヤンキースと契約
  • 1903年6月19日生 左投左打 183センチ 91キロ
  • ニューヨーク州出身

選手の紹介文
2130試合連続出場記録を樹立した「アイアンホース」ゲーリッグ。王者ヤンキースの第1期黄金時代の主要メンバーであったルー・ゲーリッグ。3番のベーブ・ルースに次ぐ4番を任され、1931年には三冠王にも輝くほどの打棒を発揮した。2130試合連続出場という当時のメジャー記録を樹立し、「アイアンホース」とまで呼ばれたゲーリッグは、大舞台でも勝負強い選手として知られている。23本の満塁HR、8年連続のシーズン120打点以上というのは未だに燦然と輝くメジャー記録である。

1903年、ドイツ系移民の両親の元、ニューヨークで生まれ育ったゲーリッグ。家計が非常に苦しい中でも、ゲーリッグはスポーツに高い才能を見せた。憧れの選手はルースであり、将来はメジャーリーガーになることが夢だった。しかし、母親が建築家になることを強く望んでいたこともあり、建築家になるために名門コロンビア大学への進学を決めている。

大学へ入っても野球にもフットボールにも高い才能を見せ、頭角を現すのに時間はかからなかった。当時のジャイアンツの監督ジョン・マグローから偽名でメジャーでプレーしないと勧められたこともあったという。それだけ、ゲーリッグの実力は際立っていたともいえる。結果的にマイナー球団でわずかにプレーしたことがばれてしまい、大学1年時にはほとんどのスポーツ活動を禁じられることになってしまった。

解禁された大学2年時には打ってはルース並の高い長打率を記録し、投げては1試合17奪三振を記録するほどのずば抜けた実力を見せたゲーリッグ。そんな中、父親が倒れてしまうというアクシデントがあり、治療費が必要になってしまったために野球で身を立てることを決意。1923年、大学を中退し、ヤンキースと契約することになった。

プロ入り後の2年間はレギュラーメンバーが固定していたこともあり、ほとんどをマイナーで過ごすこととなった。そして迎えた1925年6月1日、代打として試合に出場したわけだが、これが後のメジャーリーグに金字塔として打ち立てられる連続試合出場という大記録のスタートになるとは当時は誰も予想だにしなかった。ちなみにこの時点での連続試合出場の記録を持っていたのは同じヤンキースのエベット・スコットである。その記録は5月30日に1307試合でストップしたばかりでもあった。この記録が止まった試合、スコットの代わりに出場したピーウィー・ワニンガーの代打としてゲーリッグが出場するという歴史上のすれ違いがあった点は非常に興味深い。

対照的なルースとのコンビはメジャー史上最高とも言われている。翌6月2日の試合では、レギュラーのウォーリー・ピップが頭痛のためにスタメンをはずれ、さらに控えのフレッド・マークルも欠場したため、ゲーリッグがスタメンのチャンスを掴むことになったのである。ただの代役でしかなかったゲーリッグも、このわずかなチャンスを掴み、レギュラーの座を確保。たった1日の休みとしか考えてなかったピップはその後、ゲーリッグの控えに留まらざるを得なくなってしまう。そしてこの年のゲーリッグは126試合に出場し、打率.295、20HR、68打点という成績に終わるが、憧れのルースとスタメンとして名前を並べるなど、ゲーリッグにとってはキャリアのスタートとしては最高のものになったといえる(ちなみにピップはその後、レッズへ移籍)。

1926年、155試合の出場で打率.313、16HR、107打点をマークし、リーグトップとなる20本の3塁打を放った。チームも3年ぶりにリーグ優勝を飾ったこともあり、ゲーリッグも初のワールドシリーズを体験。プレーイングマネージャーのロジャース・ホーンスビー率いるカージナルスと対戦し、ルースの1試合3HRなどもあったが、3勝4敗と惜しくも敗れてしまった。ちなみにゲーリッグはこのシリーズ、打率.348という高打率をマークしている。

1927年はヤンキースのチーム状態が頭一つ抜けていたシーズンである。この年、チームとして記録したシーズン110勝は当時のメジャー記録であり、勝率.714に加え、チーム打率.307はいずれも桁違いの数字である。この年のヤンキース打線がマーダラーズ・ロウ(殺人打線)と呼ばれ、相手チームから恐れられたのは言うまでもない。夏頃にはヤンキースのリーグ優勝がほぼ確実視され、注目はルースとゲーリッグのHR争いに移ったのである。

8月半ばの段階では、ゲーリッグがHR数でルースをリードしていた。その後にHRを量産し、60本の大台まで乗せたルースに対して、ゲーリッグはわずかな上乗せで、結局47HRでシーズンを終えてしまった。これには母親の健康状態が悪く、試合後に病院へ直行することから重なった心労が原因とされている。とはいえ、この年のゲーリッグは打率.373、47HR、175打点で打点王を獲得し、シーズンMVPも受賞するなど文句の付けようがない。強力打線をバックにヤンキースは、パイレーツとのワールドシリーズを4連勝であっさりと退け、世界一の栄冠を手にした。

その人柄も多くのファンに愛された。1928年も打率.374、27HR、142打点をマークしたゲーリッグ。チームは3年連続リーグ優勝を果たし、ワールドシリーズではカージナルスを4連勝で振り切り、2年連続世界一となった。豪放磊落なルースと物静かなゲーリッグという対照的な2人であったが、この2人が並ぶ打線というのはメジャー史上最高のコンビと言っても過言ではないほどの猛打を見せた。

1930年には174打点で自身3度目の打点王となったゲーリッグ。翌1931年には46HRを放って、ルースと並んで初の本塁打王のタイトルを取ると共に、メジャー史上2位というシーズン184打点を記録して打点王のタイトルも獲得。しかし、この頃から落ち目になりつつあったルースとの不仲が取り上げられることもしばしばあったのである。そして、2人が同じチームでプレーした最後の年である1934年、ゲーリッグは打率.363、49HR、165打点で三冠王を獲得した。

体の状態は決して良くなかったが、毎試合試合に出場し続けたゲーリッグ。常に怪我を抱える中で、時には初回の打席に立ってヒットを打っただけで試合を退くこともあるぐらいだった。ジョー・ディマジオがメジャーに昇格してきた1936年には打率.354、49HR、152打点という堂々たる成績で本塁打王に輝き、未だにヤンキースの主軸であることを証明。1937年も打率.351、37HR、159打点という成績を残すが、翌1938年には打率が3割を割ってしまった(打率.295)。

ゲーリッグは筋萎縮性側索硬化症という不治の病が体を蒸し始めていたのである。これは打撃であったり、守備であったり、プレーの一つ一つに影響を及ぼし始めた。決断を下したのは1939年5月2日のこと。それまで続いていた連続試合出場記録は2130試合でピリオドが打たれたのである。ゲーリッグはその後、試合に出場することなく引退することになってしまった。

1939年7月4日、ヤンキースタジアムに集まった6万2000人のファンの前で引退の式典が盛大に行われた。ルースを始めとするかつての仲間達も集まり、ゲーリッグの花道を飾った。ゲーリッグ自身もマイクを前に、これまでの感謝の気持ちを述べ、多くのファンの心を揺さぶった。最後には「私は地上で最も幸せな男です」と付け加えた。そのゲーリッグに歩み寄り、肩を抱いたのは共に一時代を築いたルースであった。

感動的なゲーリッグの引退式典だった。感動的な引退式典から2年後、37歳の若さで他界したゲーリッグ。背番号4は史上初の永久欠番となり、当然のように殿堂入りも果たしている。メジャー17年間のキャリアで通算記録は、打率.340、493HR、1995打点である。2130試合連続出場という記録はカル・リプケンに抜かれてしまったが、記録はいずれは抜かれるものである。ゲーリッグの野球に対する紳士な姿勢は、確実に現代のメジャーリーグに伝えられているといっても過言ではない。

【written by Kenji@webmaster】

獲得タイトル一覧

  • 打者三冠王:1回(1934-AL)
  • 首位打者:1回(1934-AL)
  • 本塁打王:3回(1931-AL、1934-AL、1936-AL)
  • 打点王:5回(1927-AL、1928-AL、1930-AL、1931-AL、1934-AL)

受賞アワード一覧

  • シーズンMVP:2回(1927-AL、1936-AL)

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G   AB    R    H  2B  3B  HR  RBI   SO   BB   SB   OBP  SLG   AVG
 ------------------------------------------------------------------------------
 1923  NYY   13   26    6   11   4   1   1    9    5    2    0  .464 .769  .423
 1924  NYY   10   12    2    6   1   0   0    5    3    1    0  .538 .583  .500
 1925  NYY  126  437   73  129  23  10  20   68   49   46    6  .365 .531  .295
 1926  NYY  155  572  135  179  47  20  16  112   73  105    6  .420 .549  .313
 1927  NYY  155  584  149  218  52  18  47  175   84  109   10  .474 .765  .373
 1928  NYY  154  562  139  210  47  13  27  142   69   95    4  .467 .648  .374
 1929  NYY  154  553  127  166  32  10  35  126   68  122    4  .431 .584  .300
 1930  NYY  154  581  143  220  42  17  41  174   63  101   12  .473 .721  .379
 1931  NYY  155  619  163  211  31  15  46  184   56  117   17  .446 .662  .341
 1932  NYY  156  596  138  208  42   9  34  151   38  108    4  .451 .621  .349
 1933  NYY  152  593  138  198  41  12  32  139   42   92    9  .424 .605  .334
 1934  NYY  154  579  128  210  40   6  49  165   31  109    9  .465 .706  .363
 1935  NYY  149  535  125  176  26  10  30  119   38  132    8  .466 .583  .329
 1936  NYY  155  579  167  205  37   7  49  152   46  130    3  .478 .696  .354
 1937  NYY  157  569  138  200  37   9  37  159   49  127    4  .473 .643  .351
 1938  NYY  157  576  115  170  32   6  29  114   75  107    6  .410 .523  .295
 1939  NYY    8   28    2    4   0   0   0    1    1    5    0  .273 .143  .143
 ------------------------------------------------------------------------------
 Total     2164 8001 1888 2721 534 163 493 1995  790 1508  102  .447 .632  .340

キャリアハイライト一覧

  • オールスター出場:7回(1933-AL~1939-AL)
  • 世界一経験:6回(1927-NYY、1928-NYY、1932-NYY、1936-NYY~1938-NYY)
  • 殿堂入り:1939年(ベテランズ委員会)
  • 永久欠番:#4(Yankees)

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