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Mark McGWIRE(マーク・マグワイア)

Major League Baseball

#25 マーク・マグワイア | 1B

マーク・マグワイア

  • 1984年6月ドラフト・アスレティックス1位(全米10番目)
  • 1963年10月1日生 右投右打 198センチ 101キロ
  • カリフォルニア州出身

選手の紹介文
生まれながらのHR打者として活躍したマグワイア。史上初となるシーズン70HRを記録したマーク・マグワイア。1998年にマグワイアとサミー・ソーサが繰り広げたHR争いは、ストライキ後に低迷していた野球人気を回復させたといえる。プロ入り前からエリートコースを歩んできたマグワイアも、怪我に苦しんだ期間があり、それを乗り越えての華々しい活躍を見せた。まだ現役を続ける力はあったと思われるが、チームの事を考えての引退の決断はマグワイアらしい幕の引き方といえるかもしれない。

1963年、カリフォルニア州の裕福な家庭に生まれたマグワイア。男5人兄弟の2番目として生まれ、その兄弟の誰もがスポーツで才能を見せていたという。10歳の頃からリトルリーグで野球を始め、公式戦の初打席で初HRを放ったマグワイアは、投手としても高い才能を見せていた。高校卒業時には投手としてエクスポズから8位指名を受けるが、それを拒否して南カリフォルニア大学への進学を決めた。

投手として大学に入り、1年時はリリーフが主で、打者としてもそれほどの成績を残したわけではなかった。しかし、2年生になると、防御率2.78をマークしたマグワイア。当時のチームメイトには、後にメジャーを代表する左腕となるランディ・ジョンソンがいたものの、そのジョンソンを含めてもチーム最高の防御率を記録した。それだけ投手としても評価されていたマグワイアだが、自らのパワーを生かすためにファースト転向を希望。

そして打者に転向すると大学3年時の年間32HRをマーク。大学通算で54HRという大記録も樹立したことになる。ドラフトが近づくにつれて、マグワイアの周辺が騒がしくなるのは当然のことで全米1位指名権を持つメッツが、マグワイア獲得に動いていたという。しかし、ふたを開けてみれば、メッツは獲得できるという保証がないということから指名を見送り、結果的に10番目の指名権を持つアスレティックスが1位指名した。

指名後には、ロサンゼルスオリンピックの代表にも選ばれたこともあり、オリンピックに参加。ウイル・クラークバリー・ラーキンらという名だたる選手達の中で、全米の4番を打ったのはマグワイアだった(オリンピックでは日本に敗れて銀メダル)。オリンピック後にアスレティックス傘下の1Aに加わり、プロとしてのスタートも切っている。

アスレティックス時代はカンセコと共にバッシュブラザーズを形成。1985年は1Aでフルシーズン過ごし、135試合の出場で打率.274、24HR、106打点で本塁打王と打点王の二冠王を獲得している。2Aからスタートした1986年は、3割を超える打率に長打力も発揮し、3Aを経て、シーズン終盤には初のメジャー昇格も果たした。ちなみに本来はファーストを守っていたマグワイアも、チーム事情から当時はサードを守っていたのである。

開幕メジャーを手にした1987年、開幕序盤は不調に苦しんだ。しかし、ポジションを本来のファーストに戻した後は恐ろしいほどの打棒を見せた。5月には月間15HRも放ち、一躍注目を浴びることになる。ちょうどこの年限りで引退するレジー・ジャクソンもチームメイトとしており、何かとマグワイアを手助けしたのである。新人のHR記録はウォーリー・バーガー、フランク・ロビンソンの38HRだったが、これは8月の段階でクリアしてしまった。

最終戦を残した段階でマグワイアが記録していたのは49HRであり、50号の大台に乗せることも可能だった。しかし、ちょうどこの日は長男の出産日と重なっていたこともあり、試合を欠場して出産に立ち会う事を決めた。チームが優勝争いをしていなかったことも幸いしたと言える。この年は打率.289、49HR、118打点で本塁打王と新人王をダブル受賞した。

当時はチームメイトに「40-40」クラブ入りするホゼ・カンセコがおり、マグワイアと2人でバッシュブラザースとして売り出され、アスレティックスは黄金時代を築く。1988年から3年連続リーグ優勝を果たした訳だが、チームメイトにはバッシュブラザーズの他にリッキー・ヘンダーソンデーブ・スチュワートデニス・エカーズリーと個性的なメンバーが揃っていた。そして、サンフランシスコ大地震があった1989年、待望の世界一に輝くことも出来た。

豪快なHRを放っていたマグワイアも、離婚も経験し、怪我もあり、精神的に追いつめられることもあった。1991年は打率.201、22HRと大スランプに陥った。翌1992年に42HRし、きっかけを掴んだかに見えたが、1993年は左足のかかとの疲労骨折、1994年は背中の激痛に苦しみ、2年連続でシーズン9HRに終わってしまう。

1998年の夏は多くのファンを熱くさせた。様々な苦難を乗り越えて、1995年に39HRして復活への第一歩を踏み出した。1996年には130試合の出場で、打率.312、52HR、113打点という好成績を残し、新人の年以来の本塁打王に輝いた。ケン・グリフィーのHRラッシュもあり、この当時のメジャーリーグは毎年のように、ロジャー・マリスの61HRを抜くのではという期待を持たせる選手が出ていた。もちろん、マグワイアもその候補であった。1997年はシーズン途中に、かつての恩師トニー・ラルーサが率いるカージナルスへ移籍し、2球団で合わせて58本のHRを放った。

そして迎えた1998年、開幕戦で満塁HRを放ち、その後も開幕4試合連続HRも記録する最高のスタートを切った。ハイペースでHRを打ち続けるマグワイアに思わぬダークホースが台頭し、このHR争いに彩りを添えていくことになる。そのダークホースとはソーサであり、6月に月間20HRを記録し、一気にマグワイアに迫っていく。8月の段階で両者が50HR以上を記録し、その後も追いつ追われつの争いを見せる2人の動向に全米は熱狂し、マリス越えが徐々に現実のものとなっていった。

9月5日のレッズ戦で60号の大台に乗せたマグワイア。9月7日からはソーサのいるカブスと2連戦。その初戦でマリスに並ぶ61号HRを放った。ちょうど、マグワイアの父親がこの日、61歳の誕生日だったこともあり、最高のプレゼントを贈ったことになる。

そして、翌日の9月8日、第2打席でスティーブ・トラクセルの初球を叩くと低い弾道でレフトスタンドへ運んだ。ついにシーズン62号HRの新記録を作った瞬間である。低い弾道のHRというのはマリスのHRの特徴であることからも、この瞬間、マリスが乗り移っていたのかも知れない。ホームに待っていたのはマグワイアの息子マシュー君であり、かつて新人時代に出産に立ち会い試合を欠場したときに生まれた子供でもある。敵味方の両チームがマグワイアの新記録を称え、試合が一旦中断するほどの盛り上がりを見せた。

結果的にマグワイアは最後の3試合で5HRと固め打ちし、70本の大台にまで乗せ、一方のソーサは66本でシーズンを終えた。翌1999年も再びデッドヒートを繰り広げ、マグワイアは65本、ソーサは63本放っている。通算500HRも達成し、ハンク・アーロンのメジャー記録更新も夢ではないと思われていたが、右膝の痛みがマグワイアを苦しめた。

豪快なHR打者にしては寂しい引退だった。2000年はシーズンの大半を欠場しながらも32HRとパワーを見せたが、2001年も怪我に苦しんだ。パワーは見せるが、打率は.187に終わり、シーズン終了後に引退を発表。現役続行への要望も出たが、年俸並の働きを見せられないと悟ったマグワイアは、自らの決断を覆すことはなかった。メジャー生活16年間で通算583HRという記録で、バットを置くことが決まったのである。

HR1本打つまでに何打数を要するかを判断する本塁打率では、マグワイアは10.61打数という記録で、ベーブ・ルース(11.76打数)すらも上回る打棒を見せている。シーズンHR数は2001年のバリー・ボンズの73本により塗り替えられてしまうが、マグワイアがメジャー史に深く名を刻んだのは紛れもない事実である。しかし引退後、ストロイド使用疑惑に巻き込まれ、今では殿堂入りにすら黄信号が灯っている状況である。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G   AB    R    H  2B  3B  HR  RBI   SO   BB   SB   OBP  SLG   AVG
 ------------------------------------------------------------------------------
 1986  Oak   18   53   10   10   1   0   3    9   18    4    0  .259 .377  .189
 1987  Oak  151  557   97  161  28   4  49  118  131   71    1  .370 .618  .289
 1988  Oak  155  550   87  143  22   1  32   99  117   76    0  .352 .478  .260
 1989  Oak  143  490   74  113  17   0  33   95   94   83    1  .339 .467  .231
 1990  Oak  156  523   87  123  16   0  39  108  116  110    2  .370 .489  .235
 1991  Oak  154  483   62   97  22   0  22   75  116   93    2  .330 .383  .201
 1992  Oak  139  467   87  125  22   0  42  104  105   90    0  .385 .585  .268
 1993  Oak   27   84   16   28   6   0   9   24   19   21    0  .467 .726  .333
 1994  Oak   47  135   26   34   3   0   9   25   40   37    0  .413 .474  .252
 1995  Oak  104  317   75   87  13   0  39   90   77   88    1  .441 .685  .274
 1996  Oak  130  423  104  132  21   0  52  113  112  116    0  .467 .730  .312
 1997  Oak  105  366   48  104  24   0  34   81   98   58    1  .383 .628  .284
 1997  StL   51  174   38   44   3   0  24   42   61   43    2  .411 .684  .253
 1998  StL  155  509  130  152  21   0  70  147  155  162    1  .470 .752  .299
 1999  StL  153  521  118  145  21   1  65  147  141  133    0  .424 .697  .278
 2000  StL   89  236   60   72   8   0  32   73   78   76    1  .483 .746  .305
 2001  StL   97  299   48   56   4   0  29   64  118   56    0  .316 .492  .187
 ------------------------------------------------------------------------------
 Total     1874 6187 1167 1626 252   6 583 1414 1596 1317   12  .394 .588  .263

受賞タイトル一覧

  • 新人王(1987)
  • 本塁打王4回(1987,96,98,99)
  • 打点王1回(1999)
  • ゴールドグラブ賞1回(1990)
  • シルバースラッガー賞3回(1992,96,98)
  • オールスター出場12回(1987~92,95~2000)

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