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Nolan RYAN(ノーラン・ライアン)

Major League Baseball

#34 ノーラン・ライアン | SP

ノーラン・ライアン

  • 1965年6月ドラフト・メッツ12位
  • 1947年1月31日生 右投右打 188センチ 89キロ
  • テキサス州出身

選手の紹介文
前人未踏の通算5714奪三振を記録したライアン。若い頃から剛速球投手としての地位を築き上げ、そのスタイルを40代半ばまで維持したノーラン・ライアン。通算5714奪三振にシーズン383奪三振という輝かしいメジャー記録を持ち、さらに史上最年長の44歳3ヶ月でのノーヒッターを含む計7度のノーヒッターを記録している。これだけの記録を樹立したライアンも、唯一サイヤング賞とは縁のないまま現役生活を終えてしまった。

高校時代から制球力こそないが、威力ある速球で注目を浴びていたライアンは、1965年ドラフトでメッツに10位指名を受け、プロの世界に足を踏み入れた。プロ入り直後からその速球に注目が集まっていたライアンは1966年、マイナーで17勝をマークし、シーズン終盤にはメジャーへ昇格して2試合にだけ登板している。チームは地区最下位が定位置のメッツだったが、ライアンの将来性には大きな期待がかかっていた。

しかし、迎えた1967年、春から張り切って全力投球を続けるライアンの腕に異変が起こった。ライアンの右腕は投げることも出来ない状態になってしまったのである。当時は手術も一般に行われない時代で、ただただ自然治癒を待つしかなかった。野球への夢をあきらめかけたこともあったが夏頃から奇跡的に痛みが引いた。1968年にはマウンドに戻ることが出来た。ライアンが結婚したのもこの頃のことであった。

1968年はメジャーで6勝をマークして復活したライアン。ミラクルメッツと呼ばれ、メッツが球団史上初の世界一に輝いた1969年は主にブルペン投手として6勝を挙げ、ワールドシリーズでもセーブを記録。チームメイトのトム・シーバーはエースへの階段を駆け上ったが、ライアンは安定感のなさが足を引っ張り、チームから信頼を得ていたわけではなかった。1971年の成績は10勝14敗であり、オフに待っていたのはエンゼルスへの移籍話である。

7度のノーヒッター達成というのも誰にも真似できない。移籍の交換相手となったのはエンゼルスの中心選手だったベテランのジム・フレゴシであった。後にこの移籍はメッツにとって史上最悪のトレードと言われることになる。というのもこの移籍が転機となり、ライアンは大投手への道を歩むことになったからである。エンゼルスの一員となり、先発ローテーション入りも可能とスプリングトレーニングからトレーニングに励んだ。現在では当たり前になっているウェイトトレーニングも練習の中に組み入れ、これも役に立った。

そして移籍1年目の1972年、39試合に先発し、19勝16敗の防御率2.28、329奪三振という好成績で奪三振王のタイトルを獲得。完投が20試合に、完封が9試合という点もライアンの成長の証である。翌1973年には21勝16敗の防御率2.87をマーク。さらにそれまでメジャー記録であったサンディー・コーファックスのシーズン382奪三振を塗り替えるシーズン383奪三振も記録。この年はその他にも2度もノーヒッターを記録するなど、誰もが認めるメジャーリーグを代表する投手になった。

1974年には22勝16敗を記録し、さらに367奪三振と3年連続300奪三振をマーク。1974年、1975年にもそれぞれノーヒッターを達成。まさに記録まみれのライアンは、1974年にレーザー光線で速球のスピードが計測され、この時の記録である100.9マイル(162キロ)はギネスブックにも掲載されたという。

何よりも一番評価されるのは長い選手生活である。しかし、なかなかポストシーズンには縁のなかったエンゼルスだが、1979年に球団史上初の地区優勝を果たした。この時の監督は、かつてのライアン移籍の交換相手だったフレゴシであったが、惜しくもワールドシリーズへコマを進めることは出来なかった。この年限りでエンゼルスのユニフォームを脱ぐことになったライアンは、エンゼルスでの在籍8年間で残した記録は138勝121敗、2416奪三振というものである。

FAとなり、史上初の年俸100万ドルでアストロズと3年契約を交わしたライアン。移籍したばかりの1980年は、11勝10敗に終わるが、アストロズの球団史上初の地区優勝に貢献した(しかし、フィリーズの前に敗れ、ワールドシリーズへは進出できず)。翌1981年はストライキによる変則シーズンとなったが、その中で防御率1.69をマークし、最優秀防御率のタイトルを獲得する一方、自身5度目のノーヒッターも達成している。

アストロズには9年間在籍することになるが、その間も着実に数字を重ねていき、1985年には通算4000奪三振を記録。1987年にはナショナルリーグでの2000奪三振をマークし、両リーグでの2000奪三振を達成したことになる。1986年には地区優勝を果たすが、メッツの前に敗れ、ワールドシリーズの舞台に立つことはできなかった。

1988年シーズン後、FAとなったライアンはすでに41歳となっていた。この年齢でも剛速球投手としてのスタイルは守っており、結果的にアストロズと同じテキサスを本拠に構えるレンジャーズと契約を交わした。監督のボビー・バレンタインよりも3歳年上という状況ながらもライアンは実力を発揮。周囲の雑音をはねのけ、移籍1年目の1989年、16勝10敗の防御率3.20、301奪三振という好成績を残し、夏場には通算5000奪三振を達成した。

これだけに留まらず、1990年には自身6度目のノーヒッターを達成。翌1991年にも44歳3ヶ月にして、自身7度目のノーヒッターを達成する超人ぶりを見せた。年齢を感じさせないピッチングを見せていたライアンも1993年シーズン前に引退を表明。しかし、最後のシーズンは序盤から怪我に苦しめられ、故障者リスト入りするなど苦しいものとなった。

当然のように殿堂入りを果たした。復帰後の8月の対ホワイトソックス戦、死球を当ててしまったロビン・ベンチュラが激怒しマウンドへ突進。ライアンはこれにひるむことなく、20歳も年齢が下のベンチュラを相手に6発のパンチを食らわした。結果的に退場が告げられたのはベンチュラの方で、ライアンはそのままマウンドに残り、そのまま勝利投手となった。そして、この年限りで正式に引退し、メジャー生活27年間にピリオドを打っている。

前人未踏の記録をいくつも樹立したライアンも、ワールドシリーズを経験したのは才能が開花する前のメッツ時代の1回のみに終わってしまった。しかし、年齢を重ねようとも剛速球投手を貫くことが出来たトレーニングのノウハウは確実に次代に伝わっていると言える。1999年には野球殿堂入りを果たしたライアンだが、エンゼルス時代の背番号30、アストロズ、レンジャーズ時代の背番号34はそれぞれ永久欠番となり、その栄誉を称えている。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G  GS  CG SHO   W   L  SV     IP    H   SO   BB    R   ER    ERA
 -----------------------------------------------------------------------------
 1966  NYM    2   1   0   0   0   1   0    3.0    5    6    3    5    5  15.00
 1968  NYM   21  18   3   0   6   9   0  134.0   93  133   75   50   46   3.09
 1969  NYM   25  10   2   0   6   3   1   89.1   60   92   53   38   35   3.53
 1970  NYM   27  19   5   2   7  11   1  131.2   86  125   97   59   50   3.42
 1971  NYM   30  26   3   0  10  14   0  152.0  125  137  116   78   67   3.97
 1972  Cal   39  39  20   9  19  16   0  284.0  166  329  157   80   72   2.28
 1973  Cal   41  39  26   4  21  16   1  326.0  238  383  162  113  104   2.87
 1974  Cal   42  41  26   3  22  16   0  332.2  221  367  202  127  107   2.89
 1975  Cal   28  28  10   5  14  12   0  198.0  152  186  132   90   76   3.45
 1976  Cal   39  39  21   7  17  18   0  284.1  193  327  183  117  106   3.36
 1977  Cal   37  37  22   4  19  16   0  299.0  198  341  204  110   92   2.77
 1978  Cal   31  31  14   3  10  13   0  234.2  183  260  148  106   97   3.72
 1979  Cal   34  34  17   5  16  14   0  222.2  169  223  114  104   89   3.60
 1980  Hou   35  35   4   2  11  10   0  233.2  205  200   98  100   87   3.35
 1981  Hou   21  21   5   3  11   5   0  149.0   99  140   68   34   28   1.69
 1982  Hou   35  35  10   3  16  12   0  250.1  196  245  109  100   88   3.16
 1983  Hou   29  29   5   2  14   9   0  196.1  134  183  101   74   65   2.98
 1984  Hou   30  30   5   2  12  11   0  183.2  143  197   69   78   62   3.04
 1985  Hou   35  35   4   0  10  12   0  232.0  205  209   95  108   98   3.80
 1986  Hou   30  30   1   0  12   8   0  178.0  119  194   82   72   66   3.34
 1987  Hou   34  34   0   0   8  16   0  211.2  154  270   87   75   65   2.76
 1988  Hou   33  33   4   1  12  11   0  220.0  186  228   87   98   86   3.52
 1989  Tex   32  32   6   2  16  10   0  239.1  162  301   98   96   85   3.20
 1990  Tex   30  30   5   2  13   9   0  204.0  137  232   74   86   78   3.44
 1991  Tex   27  27   2   2  12   6   0  173.0  102  203   72   58   56   2.91
 1992  Tex   27  27   2   0   5   9   0  157.1  138  157   69   75   65   3.72
 1993  Tex   13  13   0   0   5   5   0   66.1   54   46   40   47   36   4.88
 -----------------------------------------------------------------------------
 Total      807 773 222  61 324 292   3 5386.0 3923 5714 2795 2178 1911   3.19

受賞タイトル一覧

  • 最優秀防御率2回(1981,87)
  • 最多奪三振王11回(1972~74,76~79,87~90)
  • オールスター出場8回(1972,73,75,77,79,81,85,89)

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