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Phil NIEKRO(フィル・ニークロ)

Major League Baseball

#35 フィル・ニークロ(Phil NIEKRO) | SP

フィル・ニークロ

  • 1959年・ブレーブスと契約
  • 1939年4月1日生 右投右打 186センチ 81キロ
  • オハイオ州出身

選手の紹介文
ナックルボーラーとして通算318勝を記録したニークロ。遅咲きながらもナックルボーラーとして存在感を示したフィル・ニークロ。48歳まで現役を続け、積み上げた白星は318個を数える。300勝は46歳166日という高齢での達成となったが、その試合を見事な完封勝利で飾っている。なお、実弟のジョー・ニークロもナックルボーラーとして221勝を挙げており、兄弟539勝というメジャー記録も保持している。

オハイオ州に生まれたニークロがナックルボールと出会ったのは幼少時であり、父親から教わったという。空気抵抗を与えずに投げることで、自然条件に左右される特殊な変化するボールを弟ジョーと共に遊びながら学んだ。当時のメジャーリーガーの中でのナックルボーラーと言えばエミル・レナードがおり、その系譜にニークロ兄弟が名を連ねることになる。

ニークロが19歳の頃、ブレーブス(本拠地はミルウォーキー)と契約を結び、プロのキャリアをスタートさせた。1959年はルーキーリーグと1Aの2チームで計9勝(2敗)をマーク。1960年には3Aまで昇格するが、そこから時間がかかった。1962年は9勝(6敗)、1963年は兵役で戦線離脱。1964年は4月にメジャー昇格を果たすも大半は3Aで過ごしている。

1965年からメジャーでの登板機会が増え始めたが、ほとんどが救援登板。ブレーブスは1966年からアトランタへ移転。ニークロが先発を任されるようになるのは28歳となった1967年からである。この年は46試合に登板(先発は20試合)し、11勝9敗9セーブ、防御率1.87、129奪三振を記録している。翌1968年も14勝(12敗)を挙げて、先発投手としての責任を果たしたのである。

1969年は23勝13敗、防御率2.59、193奪三振という好成績を残し、自身初となるオールスター出場も果たしている。チームも地区優勝を飾り、ニークロにとって初めてとなるポストシーズンのマウンドにも立った(ニークロは8回4失点で黒星を喫し、チームもメッツの前に0勝3敗で敗れた)。すでに30歳になるニークロはナックルボーラーとしての地位を確立し、その後毎年のように2桁以上の白星を挙げていった(一方で、投げた本人がどこへ変化するか分からないナックルボールのごとく、毎年のように2桁以上の黒星も喫している点が興味深い)。

ブレーブスとしてはハンク・アーロンという主砲を抱えつつも、ここから長い低迷期に入るが、それ故にニークロにかかる期待は大きくなった。1973年は8月5日のパドレス戦で自身初となるノーヒッターを達成。翌1974年にも20勝(13敗)を挙げて、最多勝のタイトルを獲得している。この年は35歳にして初めて投球回数が300回を越えた(302回1/3)。

1977年からの3年間は、ニークロにとって38歳からの3年間となったが、3年連続で投球回数300回越えを果たした。1977年は16勝20敗(投球回数は330回)でリーグ最多敗戦投手となり、1978年は19勝18敗(投球回数は334回)で2年連続のリーグ最多敗戦投手となるが、初のゴールドグラブ賞も獲得。1979年は21勝20敗(投球回数は342回)となり、最多勝のタイトルと3年連続リーグ最多敗戦投手になったのである。ちなみに1980年にも15勝18敗で4年連続リーグ最多敗戦投手となった。

1982年には43歳で17勝(4敗)、翌1983年にも44歳で11勝(10敗)と年齢による衰えを見せないニークロ-。しかし、オフには20年も在籍したブレーブスから解雇されて、ヤンキースと契約。リーグが変わってもナックルボールは健在だった。移籍1年目の1984年は16勝(8敗)を挙げている。1985年には弟ジョーもヤンキースに移籍してきた。

世界一を経験していない点は惜しまれるニークロ。通算300勝まであと16勝で迎えた1985年シーズン、9月8日の対アスレティックス戦で15勝目を挙げて、300勝に王手をかけた。しかしここから打線の援護に恵まれず、足踏みが続くこととなった。結果、シーズン最終日となる10月6日の対ブルージェイズ戦がラストチャンスとなる。この年、球団創立初の地区優勝を決めたばかりのブルージェイズはレギュラーを外して最終戦に臨んできたのである。

そのブルージェイズを相手にニークロは好投。ドン・マッティングリーの祝砲もあり、8点もの大量援護を送った。ニークロはブルージェイズ打線を完封し、通算300勝目を最高の形で飾った。実に46歳166日というメジャー最高齢の完封勝利というオマケ付きの大台到達であった。通算300勝目を完封で飾ったのはキッド・ニコルズ(1900年)以来の快挙となる。

1986年は開幕直前にヤンキースを解雇され、インディアンズに移籍。47歳ながら11勝(11敗)をマークした。1987年は夏場までに7勝(11敗)を挙げるも、シーズン中にブルージェイズの移籍が決まった。しかし、ブルージェイズでは結果を残せずに3試合に登板しただけで解雇。9月に入って古巣ブレーブスと契約し、シーズン最終戦に引退登板を行った。先発し、3回までは、無失点に抑えるも4回に入って5失点され降板。そして、48歳のナックルボーラーはメジャーリーグのマウンドから降りたのである。

晩成ながら息の長い投手として活躍したニークロ。通算成績は318勝274敗、防御率3.35、3342奪三振というものである。ニークロが付けていた背番号35番は、ニークロがブレーブスを去ったばかりの1984年には永久欠番に指定されている。1997年には晴れて野球殿堂入りも果たしている。

【written by Kenji@webmaster】

獲得タイトル一覧

  • 最多勝:2回(1974-NL、1979-NL)
  • 最優秀防御率:1回(1967-NL)
  • 最多奪三振:1回(1977-NL)

受賞アワード一覧

  • ゴールドグラブ賞:5回(1978-NL~1980-NL、1982-NL、1983-NL)
  • ロベルトクレメンテ賞:1980年

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G  GS  CG SHO   W   L  SV     IP    H   SO   BB    R   ER    ERA
 -----------------------------------------------------------------------------
 1964  MlB   10   0   0   0   0   0   0   15.0   15    8    7   10    8   4.80
 1965  MlB   41   1   0   0   2   3   6   74.2   73   49   26   32   24   2.89
 1966  Atl   28   0   0   0   4   3   2   50.1   48   17   23   32   23   4.11
 1967  Atl   46  20  10   1  11   9   9  207.0  164  129   55   64   43   1.87
 1968  Atl   37  34  15   5  14  12   2  257.0  228  140   45   83   74   2.59
 1969  Atl   40  35  21   4  23  13   1  284.1  235  193   57   93   81   2.56
 1970  Atl   34  32  10   3  12  18   0  229.2  222  168   68  124  109   4.27
 1971  Atl   42  36  18   4  15  14   2  268.2  248  173   70  112   89   2.98
 1972  Atl   38  36  17   1  16  12   0  282.1  254  164   53  112   96   3.06
 1973  Atl   42  30   9   1  13  10   4  245.0  214  131   89  103   90   3.31
 1974  Atl   41  39  18   6  20  13   1  302.1  249  195   88   91   80   2.38
 1975  Atl   39  37  13   1  15  15   0  275.2  285  144   72  115   98   3.20
 1976  Atl   38  37  10   2  17  11   0  270.2  249  173  101  116   99   3.29
 1977  Atl   44  43  20   2  16  20   0  330.1  315  262  164  166  148   4.03
 1978  Atl   44  42  22   4  19  18   1  334.1  295  248  102  129  107   2.88
 1979  Atl   44  44  23   1  21  20   0  342.0  311  208  113  160  129   3.39
 1980  Atl   40  38  11   3  15  18   1  275.0  256  176   85  119  111   3.63
 1981  Atl   22  22   3   3   7   7   0  139.1  120   62   56   56   48   3.10
 1982  Atl   35  35   4   2  17   4   0  234.1  225  144   73  106   94   3.61
 1983  Atl   34  33   2   0  11  10   0  201.2  212  128  105   94   89   3.97
 1984  NYY   32  31   5   1  16   8   0  215.2  219  136   76   85   74   3.09
 1985  NYY   33  33   7   1  16  12   0  220.0  203  149  120  110  100   4.09
 1986  Cle   34  32   5   0  11  11   0  210.1  241   81   95  126  101   4.32
 1987  Cle   22  22   2   0   7  11   0  123.2  142   57   53   83   81   5.89
 1987  Tor    3   3   0   0   0   2   0   12.0   15    7    7   11   11   8.25
 1987  Atl    1   1   0   0   0   0   0    3.0    6    0    6    5    5  15.00
 -----------------------------------------------------------------------------
 Total      864 716 245  45 318 274  29 5404.1 5044 3342 1809 2337 2012   3.35

キャリアハイライト一覧

  • オールスター出場:5回(1969-NL、1975-NL、1978-NL、1982-NL、1984-NL)
  • ノーヒッター:1回(1973-8-5-Atl/パドレス戦)
  • 殿堂入り:1992年(投票率:80.34%)
  • 永久欠番:#35(Braves)

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