- 2008-05-28 (水) 0:38
- MLB Players

#41 トム・シーバー | SP

- 1966年4月・メッツと契約
- 1944年11月17日生 右投右打 185センチ 88キロ
- カリフォルニア州出身
選手の紹介文
1962年に創立されたメッツは弱さで注目を集めたチームだった。そんなチームに入団したのが、後に通算311勝を記録するトム・シーバーである。安定感に溢れる理想的な投球フォームから、勢いある剛速球と鋭いスライダーで、1969年に弱小メッツへ初の世界一をもたらした。サイヤング賞を3度も受賞し、さらにノーヒッターを記録するなど、それらの記憶は未だに色褪せることはない。
1944年、カリフォルニア州フレズノ出身のシーバーは、名門南カリフォルニア大学を経て1966年1月のドラフトでブレーブスが1位指名を行ったが、規定違反により無効となり、メッツ、インディアンズ、フィリーズの間でくじ引きが行われ、結果的にメッツが交渉権を手にした。契約金5万ドルを手にしたシーバーは、その年を3Aで過ごし、12勝をマークしている。
1967年からメジャーに定着し、35試合に登板(先発は34試合)したシーバーは、地区最下位チームの中で16勝13敗の防御率2.76という素晴らしい成績を残し、新人王を手にした。翌1968年も16勝12敗の防御率2.20という好成績をマーク。当時のチームメイトには後の大投手であるノーラン・ライアンもおり、2人はいい意味で影響を与えあった。当時のライアンは球こそ速いが制球力がなく、安定感としてはシーバーの方が上回っていた。しかし、自分より速い球を投げるライアンをライバルとしてシーバーは更なる成長を遂げることになるのである。
こうして迎えた1969年、開幕からメッツを優勝候補に挙げるものはほとんどいなかった。8月半ばの段階では地区首位のカブスに9.5ゲームもの差が付けられていたメッツだが、そこから快進撃を見せる。実に残り49試合で38勝を挙げる大躍進で、逆転で地区優勝を奪った。この躍進の立て役者となったのがシーバーであり、25勝7敗の防御率2.21という桁違いの成績を残している。
リーグチャンピオンシップシリーズではハンク・アーロンを中心とする強打のブレーブスと対戦するが、メッツ打線が爆発し、3連勝であっさりとリーグ優勝を果たす。オリオールズとのワールドシリーズでは、第1戦に先発したシーバーが打たれて、初戦を失ってしまう。しかし、他の選手の活躍もありメッツが2連勝と持ち直して迎えた第4戦、シーバーが再び先発のマウンドに立った。
もう失敗は許されないシーバーは8回まで無失点に抑える好投。しかし、9回表に同点となる犠牲フライを打たれてしまい、試合はそのまま延長へ。延長10回表まで投げ終えたシーバーは6安打1失点に抑えた。その裏のメッツの攻撃で、相手バッテリーのミスからサヨナラの1点を奪い、メッツが勝利を飾う。この勢いで第5戦も勝利したメッツは球団創立初の世界一の座に輝いた。この年のメッツを「ミラクルメッツ」と称するが、シーバーも自身初のサイヤング賞を受賞するなど、世界一の立て役者としてし、球団史にその名を深く刻み込んだ。
その後もメッツのエースとして投げ続けたシーバーは、1971年(20勝)、1972年(21勝)と2年連続で20勝をマーク。1973年には19勝10敗の防御率2.08という成績で2度目のサイヤング賞受賞。1975年にも22勝9敗の防御率2.38で3度目のサイヤング賞と、その勢いは留まることはなかった。しかし、メッツの象徴として投げ続けていたシーバーも、フロントとの確執が原因で他チームへ移籍することが決まってしまう。
1977年のシーズン途中にレッズへの移籍が決まってしまった。メッツを去ることに多くの批判が浴びせられたが、シーバーはレッズの一員となってからも意地を見せ、移籍したこの年はレッズで20試合に先発したうちで、14勝3敗をマーク。前所属のメッツで挙げた7勝を加えると、シーズン通して計21勝を記録したことになる。
1978年6月16日の対カージナルス戦では自身初のノーヒッターを記録。さらに1978年から2年連続16勝をマークし、1981年にはシーズン14勝で最多勝のタイトルを手にしている。しかし、1982年にはわずか5勝に終わると翌1983年には古巣メッツへ復帰。しかし、9勝14敗という成績に終わると、翌年以降はホワイトソックスとレッドソックスを渡り歩き、1986年には現役を引退した。
20年間のメジャーキャリアの中で、311勝205敗の防御率3650個を記録しているシーバー。開幕投手16回に奪三振数も3640個とメジャー史上記録には名を連ねている。それにはシーバー自身の安定感溢れる投球はもとより、自身の研究熱心さも挙げられるだろう。当然のように、殿堂入りの資格を1992年に手にすると得票率98.8パーセントという高い数字で殿堂入りを果たしている。
<written by Kenji@webmaster>
各年度別成績一覧
YEAR Team G GS CG SHO W L SV IP H SO BB R ER ERA ----------------------------------------------------------------------------- 1967 NYM 35 34 18 2 16 13 0 251.0 224 170 78 85 77 2.76 1968 NYM 36 35 14 5 16 12 1 277.2 224 205 48 73 68 2.20 1969 NYM 36 35 18 5 25 7 0 273.1 202 208 82 75 67 2.21 1970 NYM 37 36 19 2 18 12 0 290.2 230 283 83 103 91 2.82 1971 NYM 36 35 21 4 20 10 0 286.1 210 289 61 61 56 1.76 1972 NYM 35 35 13 3 21 12 0 262.0 215 249 77 92 85 2.92 1973 NYM 36 36 18 3 19 10 0 290.0 219 251 64 74 67 2.08 1974 NYM 32 32 12 5 11 11 0 236.0 199 201 75 89 84 3.20 1975 NYM 36 36 15 5 22 9 0 280.1 217 243 88 81 74 2.38 1976 NYM 35 34 13 5 14 11 0 271.0 211 235 77 83 78 2.59 1977 NYM 13 13 5 3 7 3 0 96.0 79 72 28 33 32 3.00 1977 Cin 20 20 14 4 14 3 0 165.1 120 124 38 45 43 2.34 1978 Cin 36 36 8 1 16 14 0 259.2 218 226 89 97 83 2.88 1979 Cin 32 32 9 5 16 6 0 215.0 187 131 61 85 75 3.14 1980 Cin 26 26 5 1 10 8 0 168.0 140 101 59 74 68 3.64 1981 Cin 23 23 6 1 14 2 0 166.1 120 87 66 51 47 2.54 1982 Cin 21 21 0 0 5 13 0 111.1 136 62 44 75 68 5.50 1983 NYM 34 34 5 2 9 14 0 231.0 201 135 86 104 91 3.55 1984 CWS 34 33 10 4 15 11 0 236.2 216 131 61 108 104 3.95 1985 CWS 35 33 6 1 16 11 0 238.2 223 134 69 103 84 3.17 1986 CWS 12 12 1 0 2 6 0 72.0 66 31 27 37 35 4.38 1986 Bos 16 16 1 0 5 7 0 104.1 114 72 29 46 44 3.80 ----------------------------------------------------------------------------- Total 656 647 231 61 311 205 1 4782.2 3971 3640 1390 1674 1521 2.86
受賞タイトル一覧
- サイヤング賞3回(1969,73,75)
- 新人王(1967)
- 最多勝3回(1969,75,81)
- 最優秀防御率3回(1970,71,73)
- 最多奪三振5回(1970,71,73,75,76)
- オールスター出場12回(1967~73,75~78,81)
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