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Tom SEAVER(トム・シーバー)

Major League Baseball

#41 トム・シーバー | SP

トム・シーバー

  • 1966年4月・メッツと契約
  • 1944年11月17日生 右投右打 185センチ 88キロ
  • カリフォルニア州出身

選手の紹介文
1969年のミラクルメッツの立て役者、シーバー。1962年に創立されたメッツは弱さで注目を集めたチームだった。そんなチームに入団したのが、後に通算311勝を記録するトム・シーバーである。安定感に溢れる理想的な投球フォームから、勢いある剛速球と鋭いスライダーで、1969年に弱小メッツへ初の世界一をもたらした。サイヤング賞を3度も受賞し、さらにノーヒッターを記録するなど、それらの記憶は未だに色褪せることはない。

1944年、カリフォルニア州フレズノ出身のシーバーは、名門南カリフォルニア大学を経て1966年1月のドラフトでブレーブスが1位指名を行ったが、規定違反により無効となり、メッツ、インディアンズ、フィリーズの間でくじ引きが行われ、結果的にメッツが交渉権を手にした。契約金5万ドルを手にしたシーバーは、その年を3Aで過ごし、12勝をマークしている。

1967年からメジャーに定着し、35試合に登板(先発は34試合)したシーバーは、地区最下位チームの中で16勝13敗の防御率2.76という素晴らしい成績を残し、新人王を手にした。翌1968年も16勝12敗の防御率2.20という好成績をマーク。当時のチームメイトには後の大投手であるノーラン・ライアンもおり、2人はいい意味で影響を与えあった。当時のライアンは球こそ速いが制球力がなく、安定感としてはシーバーの方が上回っていた。しかし、自分より速い球を投げるライアンをライバルとしてシーバーは更なる成長を遂げることになるのである。

こうして迎えた1969年、開幕からメッツを優勝候補に挙げるものはほとんどいなかった。8月半ばの段階では地区首位のカブスに9.5ゲームもの差が付けられていたメッツだが、そこから快進撃を見せる。実に残り49試合で38勝を挙げる大躍進で、逆転で地区優勝を奪った。この躍進の立て役者となったのがシーバーであり、25勝7敗の防御率2.21という桁違いの成績を残している。

サイヤング賞3回受賞は圧巻である。リーグチャンピオンシップシリーズではハンク・アーロンを中心とする強打のブレーブスと対戦するが、メッツ打線が爆発し、3連勝であっさりとリーグ優勝を果たす。オリオールズとのワールドシリーズでは、第1戦に先発したシーバーが打たれて、初戦を失ってしまう。しかし、他の選手の活躍もありメッツが2連勝と持ち直して迎えた第4戦、シーバーが再び先発のマウンドに立った。

もう失敗は許されないシーバーは8回まで無失点に抑える好投。しかし、9回表に同点となる犠牲フライを打たれてしまい、試合はそのまま延長へ。延長10回表まで投げ終えたシーバーは6安打1失点に抑えた。その裏のメッツの攻撃で、相手バッテリーのミスからサヨナラの1点を奪い、メッツが勝利を飾う。この勢いで第5戦も勝利したメッツは球団創立初の世界一の座に輝いた。この年のメッツを「ミラクルメッツ」と称するが、シーバーも自身初のサイヤング賞を受賞するなど、世界一の立て役者としてし、球団史にその名を深く刻み込んだ。

その後もメッツのエースとして投げ続けたシーバーは、1971年(20勝)、1972年(21勝)と2年連続で20勝をマーク。1973年には19勝10敗の防御率2.08という成績で2度目のサイヤング賞受賞。1975年にも22勝9敗の防御率2.38で3度目のサイヤング賞と、その勢いは留まることはなかった。しかし、メッツの象徴として投げ続けていたシーバーも、フロントとの確執が原因で他チームへ移籍することが決まってしまう。

1977年のシーズン途中にレッズへの移籍が決まってしまった。メッツを去ることに多くの批判が浴びせられたが、シーバーはレッズの一員となってからも意地を見せ、移籍したこの年はレッズで20試合に先発したうちで、14勝3敗をマーク。前所属のメッツで挙げた7勝を加えると、シーズン通して計21勝を記録したことになる。

弱いメッツと強いメッツを肌で知る男。1978年6月16日の対カージナルス戦では自身初のノーヒッターを記録。さらに1978年から2年連続16勝をマークし、1981年にはシーズン14勝で最多勝のタイトルを手にしている。しかし、1982年にはわずか5勝に終わると翌1983年には古巣メッツへ復帰。しかし、9勝14敗という成績に終わると、翌年以降はホワイトソックスとレッドソックスを渡り歩き、1986年には現役を引退した。

20年間のメジャーキャリアの中で、311勝205敗の防御率3650個を記録しているシーバー。開幕投手16回に奪三振数も3640個とメジャー史上記録には名を連ねている。それにはシーバー自身の安定感溢れる投球はもとより、自身の研究熱心さも挙げられるだろう。当然のように、殿堂入りの資格を1992年に手にすると得票率98.8パーセントという高い数字で殿堂入りを果たしている。

<written by Kenji@webmaster>

各年度別成績一覧


 YEAR Team    G  GS  CG SHO   W   L  SV     IP    H   SO   BB    R   ER    ERA
 -----------------------------------------------------------------------------
 1967  NYM   35  34  18   2  16  13   0  251.0  224  170   78   85   77   2.76
 1968  NYM   36  35  14   5  16  12   1  277.2  224  205   48   73   68   2.20
 1969  NYM   36  35  18   5  25   7   0  273.1  202  208   82   75   67   2.21
 1970  NYM   37  36  19   2  18  12   0  290.2  230  283   83  103   91   2.82
 1971  NYM   36  35  21   4  20  10   0  286.1  210  289   61   61   56   1.76
 1972  NYM   35  35  13   3  21  12   0  262.0  215  249   77   92   85   2.92
 1973  NYM   36  36  18   3  19  10   0  290.0  219  251   64   74   67   2.08
 1974  NYM   32  32  12   5  11  11   0  236.0  199  201   75   89   84   3.20
 1975  NYM   36  36  15   5  22   9   0  280.1  217  243   88   81   74   2.38
 1976  NYM   35  34  13   5  14  11   0  271.0  211  235   77   83   78   2.59
 1977  NYM   13  13   5   3   7   3   0   96.0   79   72   28   33   32   3.00
 1977  Cin   20  20  14   4  14   3   0  165.1  120  124   38   45   43   2.34
 1978  Cin   36  36   8   1  16  14   0  259.2  218  226   89   97   83   2.88
 1979  Cin   32  32   9   5  16   6   0  215.0  187  131   61   85   75   3.14
 1980  Cin   26  26   5   1  10   8   0  168.0  140  101   59   74   68   3.64
 1981  Cin   23  23   6   1  14   2   0  166.1  120   87   66   51   47   2.54
 1982  Cin   21  21   0   0   5  13   0  111.1  136   62   44   75   68   5.50
 1983  NYM   34  34   5   2   9  14   0  231.0  201  135   86  104   91   3.55
 1984  CWS   34  33  10   4  15  11   0  236.2  216  131   61  108  104   3.95
 1985  CWS   35  33   6   1  16  11   0  238.2  223  134   69  103   84   3.17
 1986  CWS   12  12   1   0   2   6   0   72.0   66   31   27   37   35   4.38
 1986  Bos   16  16   1   0   5   7   0  104.1  114   72   29   46   44   3.80
 -----------------------------------------------------------------------------
 Total      656 647 231  61 311 205   1 4782.2 3971 3640 1390 1674 1521   2.86

受賞タイトル一覧

  • サイヤング賞3回(1969,73,75)
  • 新人王(1967)
  • 最多勝3回(1969,75,81)
  • 最優秀防御率3回(1970,71,73)
  • 最多奪三振5回(1970,71,73,75,76)
  • オールスター出場12回(1967~73,75~78,81)

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