- 2009-06-26 (金) 0:01
- MLB Players

#* ウィリー・キーラー(Willie KEELER) | OF

- 1892年・ジャイアンツと契約
- 1872年3月3日生 左投左打 164センチ 64キロ
- ニューヨーク州出身
選手の紹介文
19世紀から20世紀初頭にかけて、安打製造機という名を馳せたウィリー・キーラー。非常に小柄な選手ではあったが、8年連続200本安打を記録するなど、HRが乱れ飛ぶ前の時代を代表する選手だった。ヒットの大半がシングルヒットであり、そこからちっぽけなことを意味する「ウィー(Wee)」と呼ばれていた。
ニューヨーク州ブルックリンに生まれたキーラー。父親は当時のブルックリンの売りのひとつであるトロリー馬車の運転手を務めていたという。幼少時から野球に親しみ、俊敏な動きを見せていたキーラーは、1892年に当時のマイナーリーグに位置するイースタンリーグのビンガムトンと契約し、プロへの階段を昇り始めた。当時は左投げでありながらサードを守っていたのである。
ビンガムトンでは93試合の出場で、リーグトップの打率.373をマーク。シーズン終盤にメジャーリーグのジャイアンツへと契約金800ドルで引っ張られた(ジャイアンツでは13試合に出場し、打率.306をマーク)。翌1893年もジャイアンツでプレーするが、最初の7試合に出場した時点で怪我での離脱。その後、ブルックリン・グライドグルームス(現在のドジャース)へと放出された。この時のポジションはショートストップだった。
1894年にはナショナルリーグのボルチモア・オリオールズへ移籍(当時のオリオールズは1899年をもってリーグ除名されているが、流れとしては現在のヤンキースの前身にあたり、現在のオリオールズとは無関係)。オリオールズ監督のネッド・バンロンがキーラーの潜在能力を高く買い、まずは外野手へとコンバートし、1番打者に据えた。2番にジョン・マグローを置くことで、オリオールズ打線はヒットエンドランを多用する機動力集団へと進化した。
1894年、バットを短く持って、ボールを叩きつけるように打って内野安打を狙う「ボルチモアチョップ」やバントなどを駆使したキーラー。128試合の出場で打率.368、218安打をマークし、オリオールズも前年の8位(12球団中)から一気にリーグ優勝を飾っている。マグローらは荒々しいプレーを売りとしたが、キーラー自身は非常におとなしかったという。
機動力で近代野球の扉を開いたオリオールズは、1894年からリーグ3連覇を果たす。キーラー自身は1895年は131試合の出場で打率.377、213安打、翌1896年も126試合の出場で打率.386、210安打をそれぞれマークするなど、高い数字を維持している。1897年からチームは2年連続リーグ2位に終わるが、キーラーはこの2年間、打率.424(239安打)、打率.385(216安打)を記録し、2年連続首位打者となっている。また、1897年には44試合連続ヒットという当時のメジャー記録も樹立している(1941年にジョー・ディマジオが塗り替えた)。
少ない出場試合でありながら、200本以上のヒットを毎シーズン続けるのは、ルール上で打高投低を意味づける2つの理由があった。1つめはファールをストライクにカウントしないこと、2つめはスリーバントが三振とされないことである。20世紀に入った段階で、2ストライクまでのファールはストライクになる、スリーバントが三振となるようにルール変更されたのだが、当時のキーラーは変更前のルールの恩恵を受けたのだと言える。
1899年からはブルックリン・スーパーバス(現在のドジャース)へと移籍することとなった。これはオリオールズのオーナーがスーパーバスの所有権を手に入れ、スーパーバスにオリオールズの主力を移し始めたことに起因する(ちなみにマグローはスーパーバスへの移籍を拒否した)。
移籍1年目からチームはリーグ優勝を果たしたが、その中でキーラーは141試合の出場で打率.379(216安打)をマーク。翌1900年も136試合の出場で打率.362(204安打)を記録し、チームもリーグ2連覇を達成している。そして、1901年にはウエスタンリーグを元に、現在まで続くアメリカンリーグが創設される中で、キーラーは新設球団から誘われる存在となった(結果的にはスーパーバス残留)。
1901年、ファールをストライクにカウントするようにルール変更されたこの年、136試合の出場で打率.339(202安打)と前年までより若干数字を落としながら、8年連続200本安打を達成。翌1902年にはスリーバントを三振とされるようにルール変更され、133試合の出場で打率.333(186安打)に終わっている。
1903年にはニューヨーク・ハイランダーズ(現在のヤンキース)へと移籍。かつてのオリオールズを前身とし、アメリカンリーグ創設と共に誕生したオリオールズがニューヨークに移転したチームである。メジャー史上初となる1万ドル選手となったキーラー。打率こそ3割以上をマークしたが、200本安打の大台は越えなくなった。
1907年以降から徐々に出場機会が減っていき、1910年を最後に現役を退いたキーラー。メジャーでの通算成績は打率.341、2932安打というものである。打撃の極意を聞かれたときに「野手のいないところに打つ」と応えた。ちなみにHRがもてはやされる前の時代を生きたキーラーは記録したヒットの大半がシングルヒットであり、1898年には記録した216安打のうちで206本がシングルヒットだったという驚くべき記録も残している。まさに時代が生んだ安打製造機と言える。
【written by Kenji@webmaster】
獲得タイトル一覧
- 首位打者:2回(1897-NL、1898-NL)
受賞アワード一覧
各年度別成績一覧
YEAR Team G AB R H 2B 3B HR RBI SO BB SB OBP SLG AVG ------------------------------------------------------------------------------ 1892 NYG 14 53 7 17 3 0 0 6 3 3 5 .368 .377 .321 1893 NYG 7 24 5 8 2 1 1 7 1 5 3 .448 .625 .333 1893 Bro 20 80 14 25 1 1 1 9 4 4 2 .353 .388 .313 1894 BLN 129 590 165 219 27 22 5 94 6 40 32 .427 .517 .371 1895 BLN 131 565 162 213 24 15 4 78 12 37 47 .429 .494 .377 1896 BLN 126 544 153 210 22 13 4 82 9 37 67 .432 .496 .386 1897 BLN 129 564 145 239 27 19 0 74 - 35 64 .464 .539 .424 1898 BLN 129 561 126 216 7 2 1 44 - 31 28 .420 .410 .385 1899 Bro 141 570 140 216 12 13 1 61 - 37 45 .425 .451 .379 1900 Bro 136 563 106 204 13 12 4 68 - 30 41 .402 .449 .362 1901 Bro 136 595 123 202 18 12 2 43 - 21 23 .369 .420 .339 1902 Bro 133 559 86 186 20 5 0 38 - 21 19 .365 .386 .333 1903 NYY 132 512 95 160 14 7 0 32 - 32 24 .368 .367 .313 1904 NYY 143 543 78 186 14 8 2 40 - 35 21 .390 .409 .343 1905 NYY 149 560 81 169 14 4 4 38 - 43 19 .357 .363 .302 1906 NYY 152 592 96 180 8 3 2 33 - 40 23 .353 .338 .304 1907 NYY 107 423 50 99 5 2 0 17 - 15 7 .265 .255 .234 1908 NYY 91 323 38 85 3 1 1 14 - 31 14 .337 .288 .263 1909 NYY 99 360 44 95 7 5 1 32 - 24 10 .327 .319 .264 1910 NYG 19 10 5 3 0 0 0 0 1 3 1 .462 .300 .300 ------------------------------------------------------------------------------ Total 2123 8591 1719 2932 241 145 33 810 36 524 495 .388 .415 .341
キャリアハイライト一覧
- 殿堂入り:1939年(投票率:75.55%)
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