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Willie KEELER(ウィリー・キーラー)

Major League Baseball

#* ウィリー・キーラー(Willie KEELER) | OF

ウィリー・キーラー

  • 1892年・ジャイアンツと契約
  • 1872年3月3日生 左投左打 164センチ 64キロ
  • ニューヨーク州出身

選手の紹介文
卓越した打撃技術は一目置かれていたキーラー。19世紀から20世紀初頭にかけて、安打製造機という名を馳せたウィリー・キーラー。非常に小柄な選手ではあったが、8年連続200本安打を記録するなど、HRが乱れ飛ぶ前の時代を代表する選手だった。ヒットの大半がシングルヒットであり、そこからちっぽけなことを意味する「ウィー(Wee)」と呼ばれていた。

ニューヨーク州ブルックリンに生まれたキーラー。父親は当時のブルックリンの売りのひとつであるトロリー馬車の運転手を務めていたという。幼少時から野球に親しみ、俊敏な動きを見せていたキーラーは、1892年に当時のマイナーリーグに位置するイースタンリーグのビンガムトンと契約し、プロへの階段を昇り始めた。当時は左投げでありながらサードを守っていたのである。

ビンガムトンでは93試合の出場で、リーグトップの打率.373をマーク。シーズン終盤にメジャーリーグのジャイアンツへと契約金800ドルで引っ張られた(ジャイアンツでは13試合に出場し、打率.306をマーク)。翌1893年もジャイアンツでプレーするが、最初の7試合に出場した時点で怪我での離脱。その後、ブルックリン・グライドグルームス(現在のドジャース)へと放出された。この時のポジションはショートストップだった。

1894年にはナショナルリーグのボルチモア・オリオールズへ移籍(当時のオリオールズは1899年をもってリーグ除名されているが、流れとしては現在のヤンキースの前身にあたり、現在のオリオールズとは無関係)。オリオールズ監督のネッド・バンロンがキーラーの潜在能力を高く買い、まずは外野手へとコンバートし、1番打者に据えた。2番にジョン・マグローを置くことで、オリオールズ打線はヒットエンドランを多用する機動力集団へと進化した。

1894年、バットを短く持って、ボールを叩きつけるように打って内野安打を狙う「ボルチモアチョップ」やバントなどを駆使したキーラー。128試合の出場で打率.368、218安打をマークし、オリオールズも前年の8位(12球団中)から一気にリーグ優勝を飾っている。マグローらは荒々しいプレーを売りとしたが、キーラー自身は非常におとなしかったという。

機動力で近代野球の扉を開いたオリオールズは、1894年からリーグ3連覇を果たす。キーラー自身は1895年は131試合の出場で打率.377、213安打、翌1896年も126試合の出場で打率.386、210安打をそれぞれマークするなど、高い数字を維持している。1897年からチームは2年連続リーグ2位に終わるが、キーラーはこの2年間、打率.424(239安打)、打率.385(216安打)を記録し、2年連続首位打者となっている。また、1897年には44試合連続ヒットという当時のメジャー記録も樹立している(1941年にジョー・ディマジオが塗り替えた)。

少ない出場試合でありながら、200本以上のヒットを毎シーズン続けるのは、ルール上で打高投低を意味づける2つの理由があった。1つめはファールをストライクにカウントしないこと、2つめはスリーバントが三振とされないことである。20世紀に入った段階で、2ストライクまでのファールはストライクになる、スリーバントが三振となるようにルール変更されたのだが、当時のキーラーは変更前のルールの恩恵を受けたのだと言える。

8年連続200本安打は近代野球の扉を開く礎となった。1899年からはブルックリン・スーパーバス(現在のドジャース)へと移籍することとなった。これはオリオールズのオーナーがスーパーバスの所有権を手に入れ、スーパーバスにオリオールズの主力を移し始めたことに起因する(ちなみにマグローはスーパーバスへの移籍を拒否した)。

移籍1年目からチームはリーグ優勝を果たしたが、その中でキーラーは141試合の出場で打率.379(216安打)をマーク。翌1900年も136試合の出場で打率.362(204安打)を記録し、チームもリーグ2連覇を達成している。そして、1901年にはウエスタンリーグを元に、現在まで続くアメリカンリーグが創設される中で、キーラーは新設球団から誘われる存在となった(結果的にはスーパーバス残留)。

1901年、ファールをストライクにカウントするようにルール変更されたこの年、136試合の出場で打率.339(202安打)と前年までより若干数字を落としながら、8年連続200本安打を達成。翌1902年にはスリーバントを三振とされるようにルール変更され、133試合の出場で打率.333(186安打)に終わっている。

1903年にはニューヨーク・ハイランダーズ(現在のヤンキース)へと移籍。かつてのオリオールズを前身とし、アメリカンリーグ創設と共に誕生したオリオールズがニューヨークに移転したチームである。メジャー史上初となる1万ドル選手となったキーラー。打率こそ3割以上をマークしたが、200本安打の大台は越えなくなった。

1907年以降から徐々に出場機会が減っていき、1910年を最後に現役を退いたキーラー。メジャーでの通算成績は打率.341、2932安打というものである。打撃の極意を聞かれたときに「野手のいないところに打つ」と応えた。ちなみにHRがもてはやされる前の時代を生きたキーラーは記録したヒットの大半がシングルヒットであり、1898年には記録した216安打のうちで206本がシングルヒットだったという驚くべき記録も残している。まさに時代が生んだ安打製造機と言える。

【written by Kenji@webmaster】

獲得タイトル一覧

  • 首位打者:2回(1897-NL、1898-NL)

受賞アワード一覧

各年度別成績一覧

 YEAR Team    G   AB    R    H  2B  3B  HR  RBI   SO   BB   SB   OBP  SLG   AVG
 ------------------------------------------------------------------------------
 1892  NYG   14   53    7   17   3   0   0    6    3    3    5  .368 .377  .321
 1893  NYG    7   24    5    8   2   1   1    7    1    5    3  .448 .625  .333
 1893  Bro   20   80   14   25   1   1   1    9    4    4    2  .353 .388  .313
 1894  BLN  129  590  165  219  27  22   5   94    6   40   32  .427 .517  .371
 1895  BLN  131  565  162  213  24  15   4   78   12   37   47  .429 .494  .377
 1896  BLN  126  544  153  210  22  13   4   82    9   37   67  .432 .496  .386
 1897  BLN  129  564  145  239  27  19   0   74    -   35   64  .464 .539  .424
 1898  BLN  129  561  126  216   7   2   1   44    -   31   28  .420 .410  .385
 1899  Bro  141  570  140  216  12  13   1   61    -   37   45  .425 .451  .379
 1900  Bro  136  563  106  204  13  12   4   68    -   30   41  .402 .449  .362
 1901  Bro  136  595  123  202  18  12   2   43    -   21   23  .369 .420  .339
 1902  Bro  133  559   86  186  20   5   0   38    -   21   19  .365 .386  .333
 1903  NYY  132  512   95  160  14   7   0   32    -   32   24  .368 .367  .313
 1904  NYY  143  543   78  186  14   8   2   40    -   35   21  .390 .409  .343
 1905  NYY  149  560   81  169  14   4   4   38    -   43   19  .357 .363  .302
 1906  NYY  152  592   96  180   8   3   2   33    -   40   23  .353 .338  .304
 1907  NYY  107  423   50   99   5   2   0   17    -   15    7  .265 .255  .234
 1908  NYY   91  323   38   85   3   1   1   14    -   31   14  .337 .288  .263
 1909  NYY   99  360   44   95   7   5   1   32    -   24   10  .327 .319  .264
 1910  NYG   19   10    5    3   0   0   0    0    1    3    1  .462 .300  .300
 ------------------------------------------------------------------------------
 Total     2123 8591 1719 2932 241 145  33  810   36  524  495  .388 .415  .341

キャリアハイライト一覧

  • 殿堂入り:1939年(投票率:75.55%)

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